ジョジョ好き 転生する
俺は天野鎌。しがないサラリーマンだ。(現26)
20の時に就職した先がブラックで退職しようとしていたらいつの間にか6年経っていた!(そんなわけあるか)
で、俺の唯一の趣味はアニメ鑑賞!特にジョジョはなけなしの金で一番くじを引に行くぐらい好きだ!!
そして今日はそのくじの新弾が発売される日!このために貯めたたった1日だけの有給を今日!消費するッ!
勝った!第3部完!
さて(スン…)今回のラインナップは第6部、この中で欲しいのはやっぱりエルメェスの姉貴!!
徐倫も好きだがそれでも!エルメェスの覚悟の場面が好きすぎるッ!
今回の軍資金は1万5千円、約20回分だ…
大丈夫、イケる(謎の自信)今回ばかりはイケる!!覚悟が道を切り開くッ!!(?)
…
……
………
…………。
結果、惨敗。
いや、惨敗じゃない。うん。ちょっと負けたなーくらい。
1番レアだったのがC賞のFF。他多数。
ちなみにエルメェスの姉貴はD賞。
……なんでや、俺が何をしたって言うんだッ!嘘だドンドコドーン‼︎
まぁ(スン…)フィギュアが一体でも当たっただけマシ、うん。マシ。
ちょっと気を落としながら帰路に向かっていると…
「にゃーん」
「猫…」
野良猫にあった…猫好きのワイ大歓喜!
「うるるなーん」
「お前人懐っこいな…」
野良猫ってなんでこんなにも人懐っこいんでしょうね?
「三毛の…オスかお前…オス!?」
三毛猫のオス!その確率約1/3万ッ!
「まじか…お前オスか…」
「にゃーん」
と、一鳴きするとたまに後ろを向きながら先行する三毛猫
「俺についてこいと?」
三毛猫に誘導されながら歩くこと10分。
やっぱり時々後ろを向きながら歩く三毛猫
「どこに誘導してんだ?」
「にゃーん」
何回か問いかけても帰ってくるのは決まってこの一鳴き。
出会った十字路からどんどん細道に入ってきている現状。ちょっと怖い。
こいつもしや猫又ッ!?
いや、そんなわけないか。(冷静)
「うるるなーん」
「ここが終点かい?」
今までと違う鳴き方。
ちょっと広めの道路の真ん中に座る猫。
「そんなとこ座っていると危ないぞ」
そう注意して猫に歩み寄った瞬間
プァァァァァン!!!!
大型のトラックが猫を轢かんとする
「やばッ!?」
「にゃーん」
トラックが迫っているのに微動だにしない猫。近づくトラック。
俺がとった行動はもちろん
「だぁテメェ!!ジョジョ好きの魂なめんなよ!!」
猫を庇う行動
『ふふっ。あぁ、しかと見届けさしてもらったよ』
意識が消えそうになった時、そう幻聴が聞こえた……
気がつけば俺は真っ白い空間にいた
「ここは…いわゆる死後の世界ってやつか」
死んだはずなのに俺の心はかなり安定していた。
『間違いじゃないね』
「へ?」
まさか返事があると思わなくて変な声が出た。
声の方を向くと
『や、先程はごめんね』
金髪ショタがいた。
『君をこの世界に呼ぶに当たって事故死が1番魂を持ってきやすくてさ』
「ん〜…と?」
『君、特別。管轄の世界に必要。連れてくる大義名分に事故死が必要。understand?』
「あ〜あれか、異世界転生ってやつ」
『そうそれ』
「で?なんで俺?」
26歳社畜には荷が重いキガス…しかも俺のこと特別って言ってるし
『君はさ、実は結構才能を持ってたんだよね。
けどそれが発揮できる場所がなくてずっと君の中に溜まっていったの。
僕みたいな世界の管理者はそういう気っていうのかな?を認識できるの、
だから君を見つけて持ってきたってこと』
…やっぱ人違いでは?
俺に才能とかなさげだし…
『そんで、君は今から僕の世界に行って貰うんだけど』
「あぁ、あれか転生特典みたいなやつ」
アニメを見てただけあってこういうテンプレは大体心得ている
『話が早くて助かるよ』
「で、どこまでが許容範囲?」
『ん〜…一概にこうとは言えないんだけど、一旦今の君のステータスを見せるね』
そういうと俺の目の前によくある半透明のボードが出現した
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名前:天野鎌 男 種族:人間(26)
HP20/20
MP10/10
パッシブスキル:黄金の精神
スキル:全耐性Ⅴ
称号:生命の神の加護、波紋使い、幽波紋使い
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「おぉ、ザ・初期ステータスって感じだな」
『そう、ここから君は僕の了承内でステータスを変えていくわけだけど』
ってかこのショ…神様、生命を司ってるんだ…
だから猫操ったり俺がここにいたりするわけね。納得
「う〜ん…体力が心配かな倍くらいにしよう」
『MPはどうする?』
「魔法系かぁ…正直幽波紋でどうにかする予定だったんだけど…厳しいっすか?」
『幽波紋ね…この一覧からならいいよ』
「ありがとうございます!」
さてさて、流石に星の白金やら世界は無理だろうとして…
強そうなのが欲しい!!
神様が提示してくれた幽波紋はっと……
う〜ん微妙…じゃんけん小僧とかいつ使うん?向こうにじゃんけんがあるかもわからんのに…
そう思ってた時
「!!!?」
『お、なんかいいのあった?』
「決めました」
『おぉ、あの中からマシなのあったんだ』
「だいぶ焦りましたけど…これにします」
『どれどれ?』
「D4Cです」
『D4C…どんな能力だっけ?』
「確か…並列世界に干渉して新しい自分を持ってくる…的なやつですね」
『並列世界…それは他の人も持ってこれるの?』
神様の表情が引き締まる。まぁ自分の世界をグチャグチャにしてほしくはないだろうし当たり前か
「持ってくることはできますが…今いる人と持ってくる人が出会うと…」
『出会うと?』
「二つが一つになり、その衝撃で死に至ります」
『…う〜ん』
さて…返答自体では結構ヤバくなるが…(この後の生活)
『ごめん、別のにして欲しい。』
「そう、ですか…」
さて、どうしようか…唯一の強い幽波紋のD4Cが奪われた今、かなりやばい状況なんだけど…
…ここは一つ、交渉といこう
「ではKISSじゃだめですか?」
『どんな能力?』
「シールを貼ったものが2倍になって、シールを剥がすと1つになり、多少の衝撃が加わります」
『…死にはしないと?』
「2倍にする部位にもよります…が問答無用で持ってくるD4Cより"シールをつける"という条件がある分
世界の崩壊は難しいかと…」
『ん?別に僕は世界の崩壊はどうでもいいよ?』
「え?」
え?
『僕がさっきの能力を却下したのは君があまり乗り気じゃなかったから』
「乗り気…」
『せっかくの第2の人生。あまり強調はすたくなかったんだよね〜』
と満面の笑みの神様
『そこで君は新しい能力を提示した。提示した能力はD4Cに近い能力。ってことは君が1番欲しい能力でしょ?』
「……」
『こういうのって案外自分じゃわかんないでしょ?』
…そっか俺はどうやら本当にエルメェスの姉貴に心を動かせられたらしい
ー復習とは自分の運命に決着をつけることだー
復習…じゃないけどこの繋がりは運命そのもの。うん。決着をつけなきゃね(?)
『てゆうか話変わるんだけどさぁ』
「はい?なんでしょう」
『僕が加護をつける前に全耐性スキル持ってるんだけど…ナンデ?』
「え?神様がつけてくれたんじゃないんですか?」
『そうなんだよね…ちなみにスキルの上限はⅤだったりする』
えっとぉ?俺は前世の段階で耐性レベルがⅤあって?そのスキルの上限がⅤ?は??
耐性…パワハラとかも耐性に入るのかな…?なら一通りのハラスメントを受けた俺は全耐性(全ハラスメント)
を持ってるってことで?
…深く考えるのはやめとこっと(現実逃避)
『で、ここからが問題なんだけど』
ん?問題?
『本来なら生命の神として耐性やらなんやらを当てるんだけど…』
「なぜか俺がすでに持っている…と」
『しかも最高レベルでね』
…なんか申し訳ないんだけど。でもまぁ俺のせい…だけど俺は知らなかったし?
そもそも耐性あるように感じなかったし?
ジョジョは神作品だし…(現実逃避2)
『どうしよう…』
「ん〜…雑にHP3倍とかでいいんじゃない?」
『それでいいの?』
いや、よくはないけど…普通にスタートダッシュになるならそれで良くね?っていう俺の感想。
「雑にスキル与えるよりかはマシかと」
『う〜ん…君がいいなら?』
「あざます!!」
あれ?俺なんか敬語とタメ語ごっちゃになってね?
まぁ神様が何も言ってこないし…いっか⭐︎
そんな感じでできたステータスがこちら
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名前:天野鎌 男 種族:人間(26)
HP60/60
MP10/10
パッシブスキル:黄金の精神
スキル:全耐性Ⅴ
ユニークスキル:KISS
称号:生命の神の加護、波紋使い、幽波紋使い
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あんま変わらねぇ…
けどHP60は初期にしては高い方では?
『それじゃあそろそろ転生させるね』
「あ、はい。お願いします」
…あれ?これ…転生後の年齢とかどこに転移するとか何も言われてないんだけど?
「え?あ、ちょ、ちょっと待ってください!!」
『え?無理だけど…』
終わったぁ!!!
「せめてどこに転移するかだけ…!!」
『あぁ、とりあえず森に落とすから。そっからは自分で頑張ってね♪』
「おうテメェ!」
『じゃ、行ってらっしゃーい』
神様が優雅に微笑んで手を降ったところで、俺の意識は……