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災害小説  作者: 田芳治
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第四話 佐藤優衣の父

 アイスクリーム型宇宙船がこの緑あふれる美しい庭園に落ちてさらに爆発する。すごい音だ。火が上がる。この屋敷の周りの住人たちは叫び声を上げている。


「わあ!」

 私はまたもや叫ぶ。あまりの爆風に思わず反射的に目を瞑ってしまうほどだった。


「はっはっは!ターシール皇子討ち取ったりぃぃい!いいい!!」


 佐藤優衣さんのご尊父の低い声が訳のわからないことを仰る。

 私は驚いて私の隣に立っている恰幅の良いスーツ姿の男へ顔を向けると(佐藤優衣さんのご尊父の方が私より背が高いので幾らか見上げる格好となった。)佐藤優衣さんのご尊父は見たこともない青色に光り輝く未来の銃とでもいえるような銃を持って宇宙船がかつて座標していたくうへ銃口を向けて笑っていた。


「君にも死んでもらうぞ。鈴木悠斗くん。」

 私の方へゆっくりと顔を向けると私を見下しながら佐藤優衣さんのご尊父が仰る。

 は? なにを言っているんだ? 佐藤優衣さんのご尊父は……!!


 佐藤優衣さんのご尊父が私に銃口を向ける。銃口が春の赤い夕日を反射して眩しい。空は春茜。って、ええ!? 地の文を冷静に書いている場合じゃないんじゃないか。

「この銃は美しいだろう? 何故だと思う? 構造色だからだよ。青く、カワセミのように美しい。だから僕はこの銃を翡翠と呼んでいる。君はカワセミをなまで見たことがあるかい? この世のものとは思えないほど美しいよ。まあ、今から君がこの世のものではなくなるんだけどね。」


「なっ何を言っているんですか?」

 なんなんだよ……! このおっさん……! 誰だよ……!! ふざけんじゃねえぞ……!!! 私は脳天に怒りを感じ始めてきた。


 は!!!!! ふと気がつく。


 佐藤優衣さんは???????? 佐藤優衣さんのご尊父の向こう側にいるはず……。


「佐藤優衣さ……」

 ぐふっ!!!!!!!!!!!!!

 私は左脇腹の背中側に激痛を感じる。

 

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