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七日記(なぬかじるし)  作者: 丁八
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第五章 - 七月三日(火) 晴 続

 七月三日(火) 晴 続き


 特にこれと言った名前が浮かび上がってきませんでした。僕が楽観すぎたのかもしれません。

 最初は学校や部活ぐるめで参加するコンテストかと思って、色々探しました。

 彼女の実年齢は割っていませんが、削除されたブログでの生年月日や活動歴から遡及し、おおよそ平成20~24年あたりが中学生だと推理できたものの、それらの年で県のコンテストで似たような色や構図な絵はありませんでした。

 学校の会報と大会の情報や優勝歴を探しても、「木川」や「橘川」などに該当する苗字はありませんでした。

 もしかしたら「入選」や「優勝」などではなく、単にどこかに「掲載」などに選べられたとかも考えて、もっと範囲を大きくして掲示物も探してみました。それで一人同じ苗字の高校生が視野に入ってきました。ネットに表彰された時の写真も残っていますが、先日もらった二つの動画と照合し、その女の子らしき人はいませんでした。さらに年齢的に考えると、それも違う気がします。何せ今から十数年以上のもので、ネットに痕跡を残してない情報もあり、限界を感じました。

 そこで些かな疑問が脳裏に浮かぶ。もしかしたら学生時代は県外で過ごしていたら?いっそのこと、日本じゃない可能性もあります。そうとなると範囲が広すぎて特定することは不可能に近い。それに関する情報も現に掴めていません。

 既に18時になりそうなので、とりあえず出前を頼みました。色々考えて相当な量の脳細胞を消耗させたと見て、鯖の煮つけと焼きサーモンを注文しました。お腹ぺこぺこです。

 そういえばずっとこの件に気を取られて、瞭司のことを忘れていました。一日中静かだったみたいで、まさかずっと寝ていたのでしょうか。後でこっそり見に行ってみましょう。

 お風呂から上がったらもう一度考えを整理してみます。「掲示物」ならいい線行ってるかもと思っています。それでもうちょっとあたってみましょう。ネットの資料だけで情報が足りない場合、図書館などで保存されている頒布物なども視野に入れておきたいですね。


風吹きて 海は荒るとも 明日と言はば 久しくあるべし 君がまにまに

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