煙草の死骸
煙草の死骸(吸殻)の数は自分が抱えている悩みの数に直結していると思う。
そんなひねくれた考えを飲みの席で言うと、少し引かれた感じで
「すごいね」
と突き放される様に相づちを打たれる。
「あぁ,,,,,,,,,」
凹んでやけ酒をし潰れた大学2年夏の始まり。
「ッッ痛ッ!!」
激痛で飛び起きる。最悪の起床だ膝にアザができてて物凄く痛い。
フラフラになりながらも煙草に火をつけ昨日の事を思い出す。「昨日何かあった気が,,,」そんな事を考えていると待ち構えていた様に着信音が鳴り響く。すかさず煙草の火を消し電話に出る。
「お疲れ様です今大丈夫ですか?」
聞き馴染みのない女性の細い声が耳を通過して思考が停止する。
「えっと、大丈夫,,です,,,」
情けない声で応答すると少し笑いながら”その子”が続ける
「昨日はたすけて頂いてありがとうございました!」
また思考が停止する。
「あぁ、いえべつに
お役にたてて良かったです」
わかっている風な返しを苦し紛れに出すと、その子は察したように
「昨日の事覚えてないようですね」
「?!?!ア、エット」
図星をつかれあわあわしていると淡々とその子が昨日の出来事を説明してくれた。
どうやらしつこいナンパを俺が撃退たらしい。一通り話を聞きおわり、ツッと思い出す
「そういや凹んでやけ酒したあと無性に腹が立って誰かにあたった気がする」
そう呟くとその子はフフッと笑うともう一度お礼を言い通話を切った。
もう酒は控えよう。ソファーに座りもう一本煙草を吸う、時計を見るともうとっくに講義が始まっている時間だった。
「あ、単位落としてる」
悩み事が1つ増えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ここから物語が始まっていく!!!」みたいな何気ない日常を語っている小説の最初の部分が好きで前半しか書いてないです・-・
処女作。よろしゅうです。