いらいらぱーと
「おいこら人間!エルフード寄越しなさいよ!」
「そうよそうよ、エルフードは勝手に生えてくるんだからね!」
飼育員さんは疲れ果てた顔で返事をした。
「さっき食べさせたでしょ。それ以上食べると太るよ?」
というか事実、太っている。腹が二重になり、太ももはセクシーを通り越してただの大根である。
おまけに顔は脂ぎっており、二重あご。飼育動物でなければ今頃各所からグーパンが飛んできてたことだろう。
「なんだとぉ〜!人間のくせに生意気ね!あんたなんかこうしてやるわ!えい!」
エルフが手を動かし、何やら呪文を唱えた。
「うぐッ!グエー死んだンゴ」
さして何も起こらないのだが(この種族は自分たちが魔法を使えると勘違いしている)、ノリの良い飼育員さんは何かをくらったような真似をしてくれる。
「効いたみたいね。もう私に逆らうのはやめなさい?この猿!」
「さーる!さーる!キャハハハ!」
「人間さんって可愛そうな生き物ね〜、そんなきったない茶色い汚物持って帰ってどうするつもりなの?まさかされが人間さんの晩ごはんなの?ぷぷぷ」
「馬鹿言え、これお前らの糞だぞ、お前らがトイレでやらないから俺が掃除してやってんだよ」
「え〜変態キモ!人間さんってカノジョとかいないでしょ?かわいそ〜」
「負け組み人間さんちーっすちーっす」
「チッぅっせぇな…」