拒否権はない。なんでさ!!
気のせいか?ブクマが増えている様な……気のせいだな!(そうですね、いいから早く上げr……)
学生指揮者。通称学指揮と呼ばれている。
学校によってこの役職があるところとないところがあるが、凱旋は昔からあるようだ。
仕事としては、合奏の指示・指導、基礎練習の内容作り・大会以外の演奏会での指揮などをする。
「かなり重要な仕事ですよね……」
沙耶さんからの説明を頭の中でまとめて改めて思う。
「そうなのー、本当に大変で何度部活を辞めてやるー!って思ったことか」
「私も目立つからやる!って言ったはいいもの、思っていた以上に大変なのよ」
「……大変だとわかっていて、この仕事をご指名します?」
俺は溜め息まじりに愚痴をこぼすが……
「まあまあ、鷹谷くんなら大丈夫だって。というか、君以外に適任な人っていないのよね」
と、返されてしまった。
……果たしてそうなのか?俺は再び頭の中で1年生の顔を思い浮かべる。
「……僕じゃなくてもいいような気がしますけど。ホルンの保徳とかユーフォの……」
「うるさい!もう決めたんだから文句言わない!」
理不尽に遮られてしまった。諦めよう、そして、頑張ろう――。
「うん、決心がついたみたいで結構。それじゃあ、早速今日からお願いね~」
沙耶さんはにっこりと微笑む。
「……早くも決心が折れそうだ」
独り言を呟き、基礎練習に入るのだった。
***
「――たいしたもんだ、あいつは」
部活終了後、弥生が急に話を振ってきた。目線の先には談笑している鷹谷くんの姿が見える。
「ああ、たしかに。初めてなのに指示がスムーズだったし、指揮もテンポを乱すことなく振れていた。ホントに初心者なのかな?」
毎度のことながら疑ってしまう。流石に、完璧とは言えないけれども、要点を掴むのが上手い所為か慣れている感じがある。
「彩矢もそう思うでしょー?もう学指揮の仕事はあいつに任せちゃおうかね?ニヒヒ」
……まったく。私はクスリと笑い「任せられるように今の内にもっと教えて上げなよ」と冗談交じりに話す。
やっぱり凄いな、鷹谷くん……。
どうして、吹奏楽を選んだのだろう。とよく思ってしまう。
きっと中学の時にやっていたサッカーも凄く上手だと勝手に想像してしまう。
……私と似ている。そんな気がしてならない。
杞憂か、今度聞いてみよう……。




