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ブラバン・B・アンビシャス ~吹奏楽で大志を抱け~   作者: 庭城優静
大会編:これこそが吹奏楽部?
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結果と安堵と悪戯と

サブタイトル決まんないです(笑)


毎日更新するといいましたふが、すいません。

平日更新で勘弁をって……誰も見てないから気にすることないよね!!(涙拭きなよ)

「鷹谷、新美、手島、本庄の4名だ」


 よし!――俺は力強く拳を握りしめる。


 先生の口から俺の名前が出た時、いままで感じたことの無い喜びがそこにはあった。

 

「……鷹谷くんどうしたの?」


 隣から小さな声で彩矢さんの戸惑いの声がもれる。 

 そう、それほどまでに女装が嫌だったのだ。

 当たり前である。


 俺のほかには新美、トロンボーンの手島、パーカッションの本庄が選ばれた。


 新美と眼が合うと、腹が立つほどのしたり顔で親指を立てていた。

 俺は満面の笑みで親指を()()()()()()返す。



 周りからは絶叫にも似た嘆き声が聞こえてくる。


「黙りなさい」


 が、先生の一喝でしんと静まる。


「水瓶、女装というのは本当なのか」


「いいえ、冗談ですよ」


『ええええーーーーー!!』


「……黙りなさい――とは言えないわね。水瓶、説明を」


「はい。女装にするつもりだったんですけど部長と副部長にどげ……頭を下げられてしまったので、流石にやめました。例年通りちょっとしたコスプレにするつもりです」


 周りから安堵の息がもれるのが聞こえる。

 いや、それよりも土下座って言わなかったか?もしそうだったら後でお礼を言おう。


「そうね、部員が相当数辞める可能性があるもの。それでは選ばれた一年は楽譜を貰って合奏に入れるように練習を、選ばれなかった者達もやっておくように。本番近くで吹けるようになれば入れるつもりだ、頑張りなさい。――このまま合奏の見学をして午前は終わり、午後はパート練を中心にして上達に励む様に」


『はい!!』


「――では、プロムナードコンサートの合奏練習にうつる。2・3年は手本になる様に吹きなさい。いいわね?」


『はい!』



***

 午前の合奏終了と共にお昼休憩となった。

 俺達1年は練習に使っている空き教室で昼食を取る。


「凄いや二人とも!僕も頑張るよ」


 鞍馬がそう言いながら鼻息を荒くさせる。その姿がお年玉を貰った小学生に一瞬見えてしまった。――ごめんな。


「いや、先生の言動から察するに現状では4人ってことだろうな。おそらく、もう半分は入れるつもりだろう」


「本当?なら尚更頑張らなくっちゃ!」


 鞍馬は嬉しそうにサンドイッチを頬張る。あくまで予想なんだけどな……。


「――で、曲は三曲だっけ?TRUTHとポケモンとじょいふるだっけね。おそらく――いや間違いなく一年はポケモンのお面被らされて、じょいふるを踊るって役割だね」


「吹奏楽の知識がまだない俺だって分かるよ、あの曲のリストみたらな。それよりも新美、弥生さんが吹いていた楽器って……」


「知らね、修善寺先輩に聞かなかった?『EWI(イウィー)』っていう電子楽器らしいよ」


 新美は「親切に教えてくれそうだと思うけど」と付け足す。

 勿論教えてくれたけど、あの楽器は見たことが無い。最近はYouTubeで吹奏楽関連の動画を見まくってるんだけどな。


「あれは僕も驚いたよ、歓迎会の時はサックスだったよね?」


「そう、ソプラノサックスだね。あんな楽器は普通の吹部じゃまず見ない」


 新美が肩を竦める。やっぱ特殊なんだな、凱旋(ここ)って。――いや、GWOか。


「――争覇先生と天道先輩が入ってから急激に変わったらしいよ」


「おう、手島(てじま)。もう食べ終わったのか」


 話に入ってきたのは、一年の機械科、トロンボーンの手島佑都(てじまゆうと)だった。彼も合奏許可を貰えた一人だ。


「ああ。――で、話の続きなんだけどな。少し前までは他の高校と同じ感じだったらしいんだけどな、「凱旋というカッコいい高校名なのに名前負けしている」って天道先輩が色々とアイディアを出していって、争覇先生が拒否を一度もしなかったからこんな面白い部になってるんだとさ」


「どこから情報を盗んできたんだい?」


「言葉を選べ新美、先輩達から聞いたんだろ?手島がよく先輩達と談笑しているから」


「相変わらずよく見てるな鷹谷、『鷹の眼を持つ男』ってのは本当だったんだな」


「ちょっと待って!そんな二つ名聞いてないぞ」


「鷹谷アルタイルって名前にするのはどうかな?」


「新美は黙っててくれ……。眼があれだろ?鋭いからだろ、後は苗字が鷹だからか?」


「俺に問い出されてもな、弥生さんに聞いてくれ」

 

「やっぱあの人か……!」


 俺が頭を抱えると「カッコ良くていいな~鷹谷君」と指をくわえて羨ましがる。……鞍馬だから許されるけど、他の男子がやったらかなりくるものがあるからやめた方がいいぞ……。


***

 昼食が終わりパート練になる。鷹の眼のことを聞いてみると……。


「なに?私が考えたのに不満があるのかー、第一その通りなんだから別にいいでしょ」


 一蹴されてしまった。分かってた、もういいや。もうなんとでも呼んでくれ。


「そうガッカリするなよアルタイル君」


「それはやめろ」


 会話もほどほどに練習再開する時間帯になるかという時……。


「――鷹谷くん、今日の部活終わった後、暇かな?」


 彩矢さんが申し訳なさそうに切り出す。

 頬が少し赤くなっている。

 思わずドキッと……しないように冷静になる。


「はい、空いてますよ」

 

「私と一緒に買い物に行かない?」


 冷静……出来ないことだってあるものだな。

 滅茶苦茶ドキドキいってます。

 でも、分かっている。これが()だと……。


「弥生がリード買いに行った方がいいから誘えって……新美くんがいるから大丈夫だと思ったんだけどね?」


 弥生さんが膝を叩いて爆笑している……。


 分かっていたことだ、あの人の考えた()()だってことは……。


 


作中で少し出ましたEWI。


意外と知らない人多いと思います。この作品で知って貰えればなと思います。


ELECTRONIC WIND INSTRUMENT の頭を取ってEWIらしいです。

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