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教員の不祥事は軽視していい問題じゃない

作者: 林 雅

*このエッセイに書かれている意見は私個人のものです。

 2016年度にセクハラやわいせつ行為によって処分された教員は226人だそうです。そして、懲戒免職ちょうかいめんしょく(クビ、懲戒処分の中で最も重い罰)を受けたのは129人だそうです。ですが、これはわいせつ行為が原因で処分された教員の数で、体罰などは含まれていないんです。

 

 これらは二年前のデータですが、未だにニュースやネットを見ていると、教員の不祥事ふしょうじの話を目にします。

 例えば、今年の1月30日には小学校の女性教諭が男子児童が嘔吐おうとするまで給食を食べさせたとして戒告処分かいこくしょぶん(懲戒処分の中で最も軽い罰、将来失敗をしないようにと注意をする処分)となりました。この問題は2014年に起こったので、今年の不祥事と言うわけにはいきません。ですが、この問題以外にも学校、教員による不祥事は毎月起こっています。


 そんな学校、教員の不祥事。ニュースにはなりますが、一向に減ることはありません。これは表に出てなかった問題が最近になって出てきたこともあります。ですが、減っていないということは変わりません。そして、これらの問題は子供達にとって、そして将来を創る教育にとって見逃せる内容ではないと思います。




<子供達、そして他の教員にも悪影響な不祥事>

 学校や教員の不祥事はわいせつ行為だけではありません。体罰もその一つです。そして、それらは被害者になってしまった子供達にトラウマを植え付け、人生に大きな傷を残すかもしれません。そして、被害者となった多くの子供達はそれらの問題を背負って生きていかないといけないんです…。


 また、影響を受けるのは子供達だけではありません。教員の不祥事は教員全体、そして日本の教育のイメージを悪くします。もちろん、多くの教員の方々は子供達にとって良い先生であると思います。ですが、それらの頑張っている教員の方々のイメージを下げてしまう不祥事を起こす教員を私は許せないです。


 子供達に大きな悪影響を与えるわいせつ行為や体罰ですが、それは日本の教育のイメージを下げることでもあります。だからこそ、私はこのような問題を軽く見てはいけないと思いました。




<なぜ不祥事は減らないのか?>

 こんなにも問題になって、ニュースにも多く報道されている学校の不祥事ですが、なぜ減ることはないのでしょうか? これには色々な理由があると言われています。


 例えば、わいせつ行為を受けた生徒が誰に相談をすればいいか分からないために長い間被害にあったり、その後の人生に影響することを恐れて言い出せなかったりと、被害者側に抵抗する力がないことが挙げられます。

 

 ですが、私は「不祥事を起こした教員に対する罰の軽さ」が不祥事が減ることのない原因だと思います。エッセイの冒頭でも言いましたが、2016年に処分された226人の教員の中で懲戒免職になったのは129人だけです。つまり、97人の教員が教育の場に戻ってこられるという事となります。 懲戒処分を受けなかった97人の教員の中には小さな問題だった人もいるでしょう。ですが、97人の全員が小さな問題だったわけではありません。


 また、男子児童を嘔吐させた小学校の女性教諭も戒告処分となって、クビになることはありませんでした。正直言うと、もし自分の子供が小学校に行くとなったら、こういった教師には担任の先生になって欲しくはありません。そして、これは私の個人的な考えですが、私はこの女性教諭は教育現場に戻すべきではないと思います。


 たしかに、離職率が増えているために教員の確保が必要なのは分かります。ですが、人に教える立場として、子供達の見本になるべき立場の教員は特にわいせつ行為や体罰、暴行をしてはいけないと私は思います。また、立場的に問題なだけではなく、これらの問題は倫理的にやってはいけないものです。なので、教員の不祥事にはもう少し厳しく罰を与えてもいいのではないかと思いました。




<不祥事を無くすことは夢物語かもしれないけど、減らすことは出来るはず>


 完璧に教員の不祥事を無くすことは夢のまた夢でしょう。教師も人間です。人間である教師は問題を起こさないことは不可能なのです。ですが、だからといって抵抗する力が強くない子供達が苦しんでいるこの状況を見過ごすわけにはいきません。今でも、日本のどこかに苦しんでいる生徒達がいるはずです。そういった子供達を救い、これ以上問題が起きないことを願いたいものです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


このエッセイに対する意見を書いてくれると嬉しいです。時間がありましたら、評価の方もよろしくお願いします。

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