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飼い主を助けた猫

作者: コニー
掲載日:2017/12/18

挿絵(By みてみん)

ある日コニーが病気になりました。貧血という病気で体がだるそうです。

僕はいつでも覚えています。コニーが僕を、動物保護施設から引き取りに来てくれた日の事を。その日から、ふかふかの暖かいベッドで眠れるようになった事を。


僕はコニーの身代わりになる決心をしました。


僕の体は見る見る痩せ細っていきました。コニーは僕を動物病院へ連れて行きました。


獣医さんが言いました。


「アスランは輸血が必要なほどの貧血です。」


それはそうだ。コニーが貧血にならないように僕が身代わりになっているんだから。


僕はいろんな検査をされました。猫エイズも寄生虫もどれも問題なし。獣医さんは言いました。


「アスランの病気は自己免疫疾患による貧血です。今日からステロイドと抗生剤で治療しましょう。鉄分もあげましょう。」


しまった。。お薬を飲むのはきらいだ!!


でも、コニーは、僕の病気を治したい一心で、僕の口を無理やりあけて毎日薬を飲ませ続けました。


僕はコニーが見ていないところでお薬を吐き出していました。


だって、お薬苦いから。


お星さまになった大きいシンバは、死んだ魂は、自由にいろんな所へ行けるんだと言います。

動物達は死んだ魂とおしゃべりができるんだけど、僕は自由にいろんな所へ行ける大きいシンバがうらやましくなってきました。

コニーの調子もよくなってきたし、ちょっと旅に出てみようかな。


コニーが仕事に行きました。しめしめ今のうち。


体がふわふわ、ぽかぽかしてきてなんとも言えないいい気分。口も目もちょっとだけ開いてきたよ。とってもいい気分です。


挿絵(By みてみん)

大きいシンバが言いました。


「どうだい?こっちの世界は。」


「大きいシンバ。こっちの世界はパラダイスのようだね。コニーが仕事から帰ってきたら、きっと驚くね。」


大きいシンバと僕は笑いました。


まだ生きている三毛猫シルビアが言いました。


コニー驚くわよ。でも大丈夫。コニーの事はわたしがちゃんと面倒見てあげるから。


まだ生きているとららんが言いました。


「大きいシンバ兄ちゃん、玄関の外にかわいい猫が来るんだ。僕のガールフレンドにしたいんだけど、コニーが僕を外に出してくれないんだよ。」


大きいシンバは、

「そうだな。外は車がたくさん走っているし、コニーはお前達の事を心配して、外に出してくれないからな。ドア越しに、外の猫とおしゃべりをするといいよ。」


大きいシンバ、アスラン、とららん、三毛猫シルビアの会話ははずみます。


そこへコニーが帰ってきました。コニーは泣きながら心臓の止まった僕を動物病院へ連れて行きました。


獣医さんは言いました。


「死後硬直が始まっているので生き返るのは無理です。」


それはそうだ。僕はもうこっちの世界がすごく気に入ってしまったから、戻りたくないよ。


ね、大きいシンバ。こっちはパラダイスのようだね。


コニーはあきらめきれずに、高速道路を通って、違う獣医さんに行くために車を走らせました。

その間も、コニーは心臓の止まった僕の体をひざの上において運転しながら心臓マッサージをしました。


今までは車に乗るのも、獣医さんに行くのも、僕は嫌で嫌で仕方なかったけど、今は、なんとも言えないいい気分です。

コニー、僕たちはいつでもそばにいるんだから寂しがらないで。もう泣かないで。。。


コニーはあきらめました。心臓の止まった僕の体は火葬される事になりました。コニーはお姉ちゃんの髪の毛も一緒に燃やしてもらおうねと言って、髪の毛を少し切って僕の体のそばに置きました。


燃やされている間も、お風呂に入っているようなぽかぽかしたいい気分でした。


コニーは僕に手紙を書きました。


アスランへ


アスラン、生きている時のお洗濯は、お水とかお湯を使うけど、心臓が止まった後のお洗濯方法は、土とか火なんだよ。死んだ後の体はお洋服と一緒なんだって。

生きている時の常識と死んだ後の常識は違っていてね、最初は姉ちゃん、アスランの体が燃やされれるのかと思うと悲しくしてしかたなかったけど、しくみをしったらなーんだ。そういう事なんだと安心しました。

アスランのお洋服と姉ちゃんの髪の毛も一緒にお洗濯してもらおうね。

姉ちゃんが貧血にならずにすんでいたのは、アスランのお洋服のポケットの中に貧血の素をつめてくれていたからなんだね。

姉ちゃんが、死にかけて救急搬送された時、死なずにすんだのはアスランがポケットの中に死の素を入れてくれたからなんだね。

アスランありがとう。


遠くからアスランの声が聞こえました。


コニー、ずっとそばで見守っているよ。

これからもずーっと一緒だよ。



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