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美少女戦士のマスコット  作者: テン
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○○1-4 ヒーロー・ヒール協会○○

氷上と湖華音ちゃんと、パスタを食った、翌日。

氷上は意外にも湖華音ちゃんの前ではしっかりとした社会人だった。


いつも俺と話すように語尾は伸ばさないし、勉強を教えながら悩みなんかを話し合ってなんかいたりした。

もう本当に意外。

意外すぎて唖然とした俺が、保とずっとしてしまったくらい。


まぁ、湖華音ちゃんが帰った後、飲みだしてつぶれてはいたが。

あいつ、平気で男の部屋に泊っていきやがり、そのことでも唖然とさせられたが。

(当然、何もない)

湖華音ちゃんがあやめさんの娘だと知った後は、俺に含むような視線を向けるのは勘弁してくれ。

本当に、やましいことなど何一つないのだから。


 ◇◆◇


朝のバイトをこなし、昼から俺が所属しているヒーロー・ヒール協会へと足を向けた。

その名のとおり、正義・悪役の人々が所属している協会である。


ここに所属しておけば仕事の紹介や、タレントの仲介、もろもろの講習などをしてくれる便利なところである。

仕事以外でも、お国への出費ぜいきんの処理などもしてくれる。


「おはようございます。また、戻ってきてしまいました」と、受付のお姉さんに挨拶。

お姉さんは一瞬、困ったような表情をして「おかえりなさい」と、はにかみながら言ってくれた。


「本日のご用件は?」

「免許の更新と、仲介をお願いしたいのですが……やっぱりダメでしたよね?」


「……ええ。ごめんなさい。やはり厳しいですね」


お姉さんは俺から免許を受け取りながら、そう答えた。

ごめんなさい、だなんて。むしろこちらが悪いんです。

すっかり顔見知りになってしまった、このお姉さんに申し訳なく思う。


「はい。確認できました。こちらお返ししますね」

「どうもありがとうございます」


受け取った免許証を改めて見た。

そこにはこう書かれてある。


職業:美少女戦士のマスコット

特記事項:変身能力 無/●


つまりは、こういう事だ。

美少女戦士──つまり休日の朝にやっているような、女児向けアニメのヒロインみたいな女の子の。

マスコット──変身を手助けしたり、助言を与えるような立場が俺の職業だと。

変身能力 無──愛らしい動物や、人形に変身することせずに、だ。


昔からの付き合いである友人に言わせれば、私服を着ていればチンピラ。

スーツを着ていれば、ヤの付く商売の方々に見えるそうな、俺がだ。

だから、仲介──マスコットが必要な人に紹介してほしいと頼んでいるのだが、書類だけで落選。

湖華音ちゃんと一緒にいる時のように、非常に絵面が悪るすぎるのだ。


地方アイドル、もしくはヒーローショー的な活動を行う、この商売には不都合すぎるのだ。

この滅茶苦茶な職業のお陰で、俺は未だに正社員として働いたことがない。

苦々しく免許を見ていると、奥のパーテンョンが騒がしいことに気が付いた。


「何かあったんですか?」


お姉さんに尋ねると、「ああ、最近ヒーローになった女性がいらっしゃいまして」


「我々の活動内容について、なかなかご理解いただけなくて」と言った。


まぁ、難しいよな。

なんだかんだと言って、目立つ職業だし。

人前に出るのが苦手な人だっているのだろう。


「大変ですね」

「いつものことですから」


お互いに笑いあう。

ここにいても仕方がないから「仲介の件、あまり期待しないでまってます」と、募集人の張り紙がしてある掲示板を覗きに行く。

俺は誰かに任せているだけの人間ではないのだ。との言い訳を心の中でして。

……実際は、この無職の状態に落ち着かなかっただが。

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