★トラックかーらの~
読む専から初投稿です
宜しくお願いします!
異世界!!
右を見ても左を見ても地平線が見える。
広い、ほんとに大きな草原だ。そよ風で草がさわさわしてるのが心地いい。
ついに来た、異世界!!
前の世界で、吐きそうになりながら満員電車にゆられ、吐きそうになりながら上司にダメ出しされた資料を作り、吐きそうになりながら接待飲みで一発芸をし、吐きながら家に帰って便器を抱えて寝る生活よさようなら。
ってか吐きそうになり過ぎだったな自分…どんだけ追い込まれてんだよ…は置いといて…見ろ!この圧倒的開放感!ヴィーナス!ヒャハー!最高だぜ~!!
よし、脱ごう!!
こんなに自然がすごいのに、服なんか着てられない。一体化したい!っと思った俺はスパッと服を脱ぐ。もちろんパンツもだ。圧倒的全裸だ。素晴らし過ぎる。おまたがスースーするけど、またそれが気持ちいい。
そのまま横になっても、肌がちくちくしない。
。前世で一回だけ泊まったことがある、セミスイートのベットの三倍柔らかいぞ、これ。
うららかな日差しに包まれて、俺はそのまま目を閉じた。
頭上に一瞬影が差した気がしたが、そんなん関係ない。寝るのだ。
「これ……と同じ……様にお伝え…」
とか夢うつつに女の子の声が聞こえてきた気がしたが、そんなん関係ない。寝るのだ。
そうして幸福な気分で俺は夢を見た。
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私は今日も会社に行く。満員電車にゆられ、締切におわれ、接待飲みをし、便器を抱え、起きたらざっとシャワーを浴び、今日も会社に行く。
最初は良かった。高い志をもち、ステータスにあこがれ、野心的に仕事が出来ていた。可愛くて優しい彼女もできて、都内の高層マンションに住んで、たまの休みはバーベキューなんかしちゃって。
いつからだろうか?彼女が結婚を意識したけど、ちょうど一年がかりの大きなプロジェクトにアサインされたばかりで、保留し続けた頃からだろうか?
仕事と私どっちが大事なの?という彼女の問いかけに答えられなかった時だろうか?そうかもしれない。翌日彼女は、今までありがとうございました、という書き置きを残し、マンションから出て行った。仕事にかかりきりで、会社に連泊していた私がそれを知ったときはもう遅かった。あきらめて仕事を頑張ろうと思った。見返してやろうとも。
でも失敗した。責任を問われて、プロジェクトメンバーは全員閑職に左遷された。その頃、前の彼女から結婚しますというはがきをもらった。
それから10年弱、私はただ会社に行ってるだけの存在になった。転職も考えたが、年収が三分の一になるとわかりやめた。
次第に狭まる、にっちもさっちもいかなくなる、でもエネルギーがない。何か打破するものが来ないだろうか?他力本願。
そんなときだった……私がトラックと出会ったのは。あまりに衝撃的な出会いだった。200メートルぐらいふっとび、私は死んだ。
次に目を覚ますと、白い空間にいた。