表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲーム補正を求めて奮闘しよう!  作者: わんわんこ
【高校1年生編・前半】
47/258

生徒会合宿で海に行こう

私たちは、愛ちゃん先生の運転する白バンに乗せられて海に向かい、そして着いた。

「きゃー海なのですー!」

テンションの高い泉子先輩が一番に飛び降り、走って男性陣の待つ砂の方へ向かう。

そのあとをのんびりと追いかける美玲先輩とこめちゃんと私。愛ちゃん先生は車を置きに行った。

照り付ける太陽が熱い。ビーチサンダルを履いた足に砂が入ってくるので足も燃えるように熱い。

一番に着いて四季先生に飛びついた泉子先輩。幼稚園児とパパのようにしか見えません。

男性陣の皆様方は水着、もしくはそれにシャツを羽織っただけの状態。

みなさま、ちゃんと引き締まった体つきをしている。筋肉のほどよくついたお体で。若干一名もやしっぽいけど、これはこれでおそらく線の細いのが好きなお方に需要がある。そしてここには攻略対象者様とそれに準ずるお顔の持ち主がいらっしゃる。

おそらく、未羽が直視したら「目が!目がぁ!」と某超人気アニメの悪役のようなセリフを吐くだろう。


泉子先輩に続いたのはこめちゃんだ。

「遅くなりました~。」

遅くなったのは、主に私のせいなのだが、こめちゃんは走って男性陣のところに向かう。

こめちゃんは単純に遅れたから急いでいるんだろうけど、お胸が!走るのにしたがってお胸がたゆんたゆんしているよ!!!男性陣の目には毒だよ!?

それに男性陣が気づかないわけもなく、一年生は気まずげにそれから目を離す。

「おぉ、ハニーちゃん、なんて素敵なんだ!特にそのお胸がブフォ!」

走ってくるこめちゃんに両腕を伸ばした桜井先輩が、隣にいた会長に思いっきり上から殴られて砂に沈んだ。頭がめり込んでいるから、相当熱いだろうに。

そのまま、会長は自らこめちゃんに走り寄ると、自分の着ていたシャツをこめちゃんにかける。

「春先輩…?」

「あなたはっ!本当に、なんて無防備なんですか。ちょっとは自覚してください。…そんな姿を見せるのは、私だけにしてください。」

ああ、これが乙女ゲーの中での会長のセリフにあるんだろう。そして未羽が聞いたら鼻血を噴くんだろう。

「大丈夫かー?桜井、生きているかー?」

東堂先輩が桜井先輩の生存を確認している。足がぴくぴくしているから、多分生きてる。死亡寸前のGの姿を連想させて、少し哀れさを誘う。

「遅くなったな!ちょっと準備に手間取ってな!」

「水着着るだけなのに、なんでそんなに手間取るんだ?」

東堂先輩の質問に、美玲先輩がこっちに手を向ける。

「雪くんのせいだよ!」

そうですね!

私を見た俊くんは、さっきこめちゃんのメロンを見てしまった時のように目を逸らし、いや体ごと後ろを向いた。

秋斗が驚いたように言う。

「ゆき…そんなに胸あったっけ?」

秋斗!君はデリカシーというものを覚えようよ!!

「ありませんっ。これはいろいろ事情があるんですっ!」

今の私は、美玲先輩が貸してくれたセクスィーなドットビキニの上に透明感のある七分丈の前開きのシャツを着て、そのシャツの下の部分をビキニの下できつく結んでいる。そして下は、例の紐で結ぶやつだ。




あの後。こめちゃんが提案したのは、こういうものだ。

「苦しいのは、多分上から圧迫されるからなんですよ~だったら、横から押してあげて、圧迫しないようにすればいいんじゃないでしょうか~?」

「でも、どうやって?」

「前開きのシャツをビキニの下部分で結ぶんです。普通はシャツが上になるようにしてふわっと着ますけど、胸の横から押す感じにして、きつめで結ぶんです。」

「いや、それかなり無理あると思うんですけど!?」

「だが、競泳用水着よりましだ!」

「くぅ。どうしてもですか?それなら断固として、下はジーンズ履きますよ?」

差し出されたのは、確かに、ジーンズだった。ただし、膝上40センチの超ミニ。

「これなら、許そう。お腹がちゃんと出るし、雪くんの脚線美をきちんと晒すことができる!ただし、最初みんなに会う時はちゃんとビキニの姿でいること。異議は認めん。」

こうして出来上がった今の恰好。泉子先輩が「こめぴょんがえろかわ、なら、ゆきぴょんはえろ美なのですっ!」と言った代物。

問題点は、要は横から押しているのであるから、当然胸は通常サイズよりも大きく見えること。それ加えてサイズの小さい水着を着ているのだから、ぱっつんぱっつんだ。

それを伝えたところ、

「問題ない!むしろいい((よ~、のです))!」

と三人に言われた。


事情を聞いた男性陣は、競泳用水着というところで、「相田らしい」「ゆき(さん)っぽい」と言って来る。うるさいぞ、あなたたち。あえてなのだから!

「ていうか」

上林くんが口元を手で押さえて、頬を染めて顔を逸らし、見てはいけないものを見るようにわずかに目だけをちらとこちらに向ける。

「その格好、すごく…その、えろい。」

「「!!!!」」

秋斗がこっちにダッシュしてきて、みんな見えないように私を腕に抱いた。

「ちょっと、秋斗!放して!」

「だめ。今のゆき、えろすぎ。俺の大事なゆきをその状態で他の男に見られたくないから。」

なんなんですか!?昨日今日と、みなさん言葉が「逆攻略モード」になってませんか!?

未羽が聞いたら失神してしまうレベルだぞ!?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ