超短編エッセイシリーズ【揉め、俺の肩を】
今、電車に乗ってる訳だが、マジ誰かに肩もんでほしいわ。
肩こりすぎて、肩カチカチだわ。コンクリートの一歩手前ぐらいカチカチだわ。
非常に肩もんでほしいわ。
誰かもんでくれねえかな。
車内にいる乗客全員、全くの初対面だけどお願いすれば肩もんでくれるんじゃないかな。
丁寧にお願いすればもんでくれる気がしなくもないんだが。
いや、もんでくれるだろ。
俺が、もしお願いされる立場だったらもむもん。余裕でもむし。
でも一応、何分もめば良いですかって聞いとく。でないと、いつまでもめば良いのか知れたもんじゃないから。
向かい側に座ってる女子高生、肩もんでくれる気がするんだが。
誰かの肩もみたくて我慢ならないって感じがするのは俺だけだろうか。
いや、でもその隣のサラリーマンもそういうオーラ出してんなこりゃ。
そう考えたら俺の隣に座るオバサンも先程から横目で俺の肩を見てる気がする。
そうなるとだ。もし仮に、向かい側の女子高生に肩もみをお願いした場合、サラリーマンとオバサンが我にもませよと争いになるやもしれん。
それもそれで面倒だな。
ここは我慢しとくか。