[怪しい二人組]
拷問部屋をでると、広い廊下のような場所に出た。燭台が左右に置かれ、なんとも言い難い雰囲気を醸し出していた。
「ところで、あなたは誰ですか。見た所、若そうなかたではないですが」
「そうだね、私はあまり若くはないかな。まぁ、年齢なんて気にするな」
「で、あなたは誰なんですか。って聞いてるじゃないですか」
「おお、すまない。私は、君を助けにきた、ということでいいじゃないか」
「そうなんですか。それは、ありがとうございます」
私は、疑いの目を向けつつも、彼にお礼の言葉を述べた。広い廊下を抜けると、今度は広い広間に出た。広い間と書くだけあって、とても広い。ここは、人が何人は居るのかと言うくらい広かった。
「王様!つれてまいりました!」
とつぜん、寸胴なおっさんが叫んだ。
「王様!おりませんか!王様!」
「いるよ。後ろに」そういうと、いきなり私たちの後ろから男が現れた。現れた男の身なりは、到底「王様」と呼ぶにはほど遠い格好であった。やぶれかけのシャツに、ブルージーンズといういでたちであった。
「おお。驚きました。王様は、ほんとうに驚かすのが好きですね」
「まぁ、趣味だからな。ふふふ」
そういうと、二人は大声で笑い合った。笑い合っている二人を私は、近くにはいたが遠い目をしながら見つめていた。
「あの……」
私は、大変申し訳なさそうな感じで二人の笑い声にわって入った。
「おお、すまんすまん」
王様らしき人物が、私に返事を返してきた。
「王様、この者が例の者です」
「あの迷い人?」
「そうです」
「なるほど……」
二人は、あごに手を当てて考え始めた。しばらくどころか、今度は沈黙の時間が続いた。
「あの……」
私は、大変申し訳なさそうな感じで二人の長考に割って入った。
「おお、すまんすまん」
王様らしき人物が、私に慌てて返事を返した。
「君を助けると、このおっさんは言ったんだな?」
「はい、言いました」私は、胸を張っていった。
「ふむ……」
王様らしき人物が考え込んでいると、大広間の入り口らしき扉をドンドンと大きく叩く音が、広間に鳴り響いた。どうやら、この広間には入り口がもう一つあり、私が入って来たのは裏口のようだった。
「開けろ!」と怒鳴り声も響いてきた。どうやら、ここの場所に誰かが押し入ってくるようだ。
「いかんな……」
「そうですね。バレてしまいましたね」
「仕方ない」そういって、王様らしき人物は私の方を見た。その顔は、さっきまでとは違い、真剣な顔をし、真剣な眼差しで私を見た。私は、戸惑った。
「いいか。よく聞くんだ。君は、この場所から出る。確実に出る。私が、出してやる。そして、次に会った人間を殺すんだ。その人間こそが、この災いの元凶だ。ヒゲを蓄えたいかにも怪しい奴だ。すぐにわかるはずだ」
私は、驚いた。が、しかしやるしかない。もう、こんなのうんざりだった(作者的にもこんなわけのわからないストーリーは)。
「わかった。でも、一体ここからどうやって出るんだ?」
「王様、王様!早く!早くしないと扉が破られてしまいます!」
寸胴体型のおっさんは、扉を押さえながら言った。いつの間に押さえにいったんだろか。そして、王様はそれを聞いて、腰のあたりからピストルを取り出した。
「すまん」と、一言いって、私が反応する前に私の頭を一発で打ち抜いた。私の頭からは綺麗な赤い血が噴き出し、私は、そのまま地面に倒れたのだった。




