[寸胴体型見参]
手錠を背中の方で両手にかけられて、私は呆然とその前の光景をみることしかできなかった。
400歳を超えるという幼女兼ばばぁは、私を見ながらニヤニヤとしながら私の方へと歩いてきた。
「あなた、ムチはお好きかしら?」
私は「嫌いだ」と素直に答えた。
「そう……それは、残念」
残念そうに私をみた。
「じゃあ、ろうそくは?」
ばばぁは、私に対してろうそくを舐めるようなしぐさをして、少々エロい目で見てきた。もちろんではあるが、「嫌いだ」と答えた。
「じゃあ、なにが好きなのよ!!」
ばばぁ、怒りながら地面を蹴った。どうやら、怒りが頂点に達したらしい。しかし、怒るのもどうだろう。別に拷問をする相手の好みなどどうでもいいだろう。というか、拷問が好きな奴などこの世にいるのだろうか。まぁ、少々の攻めごとは嫌いではないのだけれど。
「もういいわ。あなたなんか知らない!」
そういうと、彼女は部屋から出て行ったのだった。よくわからない台風ばばぁであった。
こうして、私は部屋の真ん中でポツンと一人座っていた。まずは、この両手にはめられた手錠をなんとかしなければならなかった。次に、誰かに出くわしたとしてどんな目にあうかわからないため、なんとかしてこの手錠は外しておきたい所だ。
何時間だろうか。私はこの拷問部屋を立っては座り、立っては歩いていた。なにかの仕掛けで、この手錠が外れるかもしれない、誰かを呼ぶことが出来るかもしれない、そう思ったからだ。しかし、一行に400歳の幼女が出てきた扉は開くことはなかった。
途方にくれていた私ではあったが、急に目の前の扉が開いたのだった。あまりにも急であったため、わたしは両股を地面に開き、前屈をしてどこまで曲がるか挑戦している姿をその訪問者に見られていたのであった。
「大丈夫か」
その訪問者は聞いていた。私は訪問者の方を見た。訪問者は、体自体は大きくなく、寸胴体型な禿げたおっさんだった。見たことのない人物だった。
「助けてやる」
そういうと、彼は持っていた鍵で私の手錠を外してくれた。私が「ありがとう」という間も与えること無く「早く、早く出るんだ」と彼は私を急かした。
私は、その指示に従ってその拷問部屋を出ることなった。いや、無事脱出することができたのだった。




