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リアル  作者: 青麒麟
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三頁

昼頃になるだろうか俺は目が覚めた。どれ程飲んだのだろう?昨日の事が思い出せない。部屋に転がるバッグを見つけた時に全てを思い出した。あの時嫁と子供を迎え行こうと思った。しかしこれからの事を考えるとそのままにした方が良いと考えた。借金だらけより離婚した方が家族の為だ。俺が出来る最後の家族孝行だと考えた。力を失った俺はとりあえず家中のお金をかき集めた。本の間に隠してあったヘソクリ、小銭を入れた貯金箱、そして財布の中身を合わせると10万近くの金になった。なんとシケタ事だろう。今までだったら一晩で無くなる金額だ。改めて自分の立場を染々と感じた。たばこに火をつけ天井を見上げながら大きく煙をはいた。これから俺はどうしたら良いのだろう?悩んでも答えが出るはずもない。そのまま後ろに倒れて揺らぐ煙をずっと見ていた。ただ不思議だった。全てを諦めた時から気持ちが楽になったような気がする。今まで頑張ってきたのはなんだったのだろう?お金?幸せ?俺は自問した。これからどこか遠いところで働こうか?起用貧乏だったがどんな仕事でもこなす自信はある。しかし魅力を感じない。とりあえずテレビでも見る事にした。

映像の中では暗いニュースばかりだった。

殺人、戦争、マネーゲーム。

今まで自分もマネーゲームの中でもがいていた事がおかしく思える。

何年も遊び歩きは出来たが心から楽しいかと言えば違う気がする。おいしい物を食べ歩いても毎日では有りがたくもない。40歳を過ぎて今まで何が楽しかったかを思い出そうと考えた。子供頃の悪戯や釣りやいろんな事が浮かび上がってくる。いつか数えているうちに中学の時自転車でツーリングをした事を思いたした。

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