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リアル  作者: 青麒麟
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一頁

全て失った。経営していた会社も家庭も無くなった。途方にくれた俺は有り金をはたいて自転車を買った。そしてこぎだした。


全てが順調だった。ベンツに乗り毎日のように繁華街にくりだした。ホステスを口説き帰る毎日だった。家庭でも良き父であったに違い無い。休みにはみんなで出かけ子供にも好かれ妻にも優しかった。このまま変わらず続くものだと何も疑う事はなかった。

ある日1通の手紙が届いた。取引銀行からの通知だった。表に重要の赤い帯印がある。何だろと封を切ると中には大変な事が書いてあった。

通知書

この度、私共の銀行は営業を終了...


「終了?」

急いで銀行に電話をした。経営を広げる為に融資の約束をしていたのだった。もうそれを当てにしていろんなものを注文、契約していた。「あっ。山本です。担当の林さんいらっしいます?」

「林は今外出しております。御用件は?」

「では融資担当の方を。」

偉そうでぶっきら坊の上司が対応にでた。

「山本さんですか。お世話になってます。」

「早速ですが通知が来たのですが私の融資の件はどうなります?」

「残念ですが銀行が閉鎖となりますのでその件はなかった事に。」俺は電話を切った。しばらく話をしたが何を話したかも覚えてない。これから起こり行く事など想像もできなかった。とりあえず俺は飲み続けた。いつもよりはしゃいでいる自分がいた。家族にも話す勇気もなく人に相談する余裕もなかった。

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