第98話「ふしぎな影あそび」
夕方の公園、長くのびる影。
影ってじっとしているようで、遊んでみるとおもしろい動きをするんです。
今日は、影をつかったちょっとふしぎな遊びのお話です。
放課後の公園。太陽が西に傾き、地面には子どもたちの長い影がのびていました。
「見て! 足がすごーく長い!」
ゆうたくんがぴょんと跳ねると、影の足も一緒にのびたりちぢんだりします。
「わたしの影は、ダンスしてるみたい!」
さくらちゃんは、くるりと回ってみせました。影もくるっと回ります。
みなとくんは両手をひろげて、鳥のように走りました。
「ぼく、いま空を飛んでる!」
地面には大きな鳥のような影が。
三人は「影鬼」を思いつきました。
鬼が地面にうつった影をふんだらアウト、というルールです。
「つかまえた!」
さくらちゃんがゆうたくんの影をふみました。
「うわー、やられたー!」
走っても走っても影はついてきます。
「逃げてもぜったい一緒にいるなんて、不思議だね」
みなとくんは笑いました。
夕陽が沈むころ、影はだんだん見えなくなっていきました。
「また明日も影とあそぼうね!」
三人は声をそろえて言いました。
影は、光があるかぎりどこにでもできます。
形を変えたり、動きをまねしたり、ちょっとした遊び道具になるんですね。
夕方の影あそびは、まるで自分の分身と遊んでいるみたい。




