第65話「秋風としゃぼん玉」
秋の風は、ちょっぴり冷たくて心地よい。
その風に、ふわふわと舞うしゃぼん玉が加わると、まるで空に小さな宝石が浮かんでいるみたいです。
今日は、ゆうたくんたちが秋風と遊んだお話です。
ある秋の日曜日。
ゆうたくんはしゃぼん玉セットを持って公園にやってきました。
「今日は風があるから、きっとおもしろいしゃぼん玉ができるぞ!」
さくらちゃんとみなとくんもやってきて、三人でしゃぼん玉をふくらませます。
「ふぅーーっ!」
透明なしゃぼん玉が、太陽の光を浴びて虹色に輝きながら、ふわふわと飛んでいきます。
「わぁ、まるで小さな星が飛んでるみたい!」
さくらちゃんが目をきらきらさせました。
「こっちは大きなしゃぼん玉だぞー!」
ゆうたくんが息を強く吹きかけると、風にのったしゃぼん玉がふくらみ、まるで風船のように空へ舞い上がります。
みなとくんはしゃぼん玉を追いかけて走り出しました。
「待てー! どこまで飛んでいくんだー!」
しゃぼん玉は秋風にゆられて、木のあいだをすりぬけたり、池のほとりを通ったり。
「つかまえられるかな?」
三人は笑いながらしゃぼん玉を追いかけました。
やがて、風がひときわ強く吹いた瞬間、しゃぼん玉は空高くのぼって、太陽に溶けるように消えてしまいました。
「すごい……しゃぼん玉が、空までのぼっていった!」
みなとくんは目を丸くしました。
三人は秋風に吹かれながら、いつまでもしゃぼん玉を見上げていました。
秋風としゃぼん玉は、とてもよく似合う組み合わせです。
ふわふわと舞うしゃぼん玉は、風が強いほど遠くへ飛んでいきます。
次にしゃぼん玉で遊ぶときは、風のいたずらにどんな発見があるか、ぜひ試してみてくださいね。




