第58話「どんぐりころころ」
秋の公園で見つける小さな宝物――それは「どんぐり」です。
手のひらにころころ転がして遊ぶのも楽しいですね。
今日は、さくらちゃんたちがどんぐりで遊んだお話です。
ある日の午後。
さくらちゃんとゆうたくん、みなとくんは、大きな木の下で遊んでいました。
「見て! どんぐりがいっぱい落ちてる!」
さくらちゃんがしゃがみこみ、手のひらにどんぐりを集めます。
「ほんとだ! 帽子つきのもあるよ」
ゆうたくんが見つけたのは、まだ小さなぼうしをかぶったかわいいどんぐり。
「よーし、どんぐりころがしレースをしよう!」
みなとくんが提案しました。
三人は坂道を見つけ、それぞれお気に入りのどんぐりをスタートラインに並べます。
「よーい、どん!」
ころころ、ころころ――。
三つのどんぐりは元気よく坂を転がっていきました。
「ぼくのが一番早い!」
「いや、わたしのだよ!」
声をあげて大はしゃぎ。
ゴールについたどんぐりをひろいあげると、みんなのどんぐりは少しキズがついていました。
「がんばって転がったんだね」
さくらちゃんは、どんぐりをそっとポケットにしまいました。
その日から三人のポケットは、小さな秋の宝物でいっぱいになりました。
どんぐりは、見つけるだけでもうれしくなる秋の贈り物です。
坂道で転がしてみたり、集めて並べたり、遊び方はいろいろ。
ポケットの中にひとつ入れておけば、いつでも秋を思い出せますね。




