第30話「花火のひみつ」
夏の夜空を彩る花火。
ぱっと広がる大きな光には、だれもが思わず「わぁ!」と声をあげてしまいます。
今日は、さくらちゃんたちが花火大会で見つけた「ひみつ」のお話です。
町の川べりは、花火大会を見ようと集まった人でいっぱい。
さくらちゃん、ゆうたくん、みなとくんも浴衣姿でシートを広げました。
ドーン!
夜空に大きな音がひびき、まんまるの花火が広がります。
「わぁ! きれい!」
三人は目をかがやかせました。
赤、青、緑、金色。
花びらのように広がるものや、しだれ柳のように落ちるもの。
ひとつひとつの花火に、みんな大きな拍手をおくります。
「ねえ、花火って、どうしていろんな色が出るのかな?」
さくらちゃんが首をかしげました。
すると、近くに座っていた科学好きのお兄さんがにっこり。
「それはね、花火の中に入っている“金属の粉”のおかげなんだ。
ナトリウムなら黄色、銅なら青、ストロンチウムなら赤って、ぜんぶ違う色を出すんだよ」
「へぇー! 花火の中って理科の実験みたいなんだ!」
三人はびっくりして顔を見合わせました。
そのとき、ひときわ大きな花火が夜空いっぱいに広がりました。
まるで宇宙に咲いた大きな花のよう。
「きれい……。ひみつを知っても、やっぱり魔法みたい!」
さくらちゃんの言葉に、二人もうなずきました。
花火の音が遠ざかるころ、三人の胸の中には、科学と魔法がまざったようなふしぎなときめきが残っていました。
花火の美しさには、科学の工夫がつまっています。
でも、ひみつを知っていても、夜空に広がる光にはやっぱり心を打たれるもの。
みなさんも花火を見たら、「科学」と「魔法」の両方を感じてみてくださいね。




