第99話「風にとばされたぼうし」
風の強い日、うっかりしていると大切なものが飛ばされてしまうことがあります。
今日は、そんなちょっとしたハプニングが思いがけない冒険につながったお話です。
ある日曜日、さくらちゃん、ゆうたくん、みなとくんは川べりの広場でピクニックをしていました。
空は青く、気持ちのいい風が吹いています。
「サンドイッチおいしい!」
三人でお弁当を食べていると、突然つよい風がびゅーっと吹きました。
「あっ!」
さくらちゃんの赤いぼうしが、風にとばされてしまったのです。
「待ってー!」
三人はあわてて追いかけます。
ぼうしは草むらをぴょんぴょん飛び、坂道をごろごろ転がっていきました。
ときには木の枝にひっかかり、また風にあおられて空へ。
「まるでぼうしが生きてるみたい!」
ゆうたくんが笑いながら走ります。
やっと川のほとりで、みなとくんがキャッチ!
「つかまえたー!」
さくらちゃんは胸をなでおろしました。
「ありがとう、みんな。なくなっちゃったら悲しかったよ」
風にとばされたぼうしは、ちょっとした冒険のしるしになりました。
三人は草の上に寝ころんで、風の音を聞きながら休みました。
風が強い日は、ちょっとしたものが大冒険を始めてしまうこともあります。
でも仲間と一緒なら、どんなハプニングも楽しい思い出に変わりますね。




