表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『覚朝、朗読絶命のこと』速記談4029

作者: 成城速記部

 熊野別当湛増のもとにいた桂林房上座覚朝は、武勇において並ぶ者がなかった。湛増の子や孫のころには、頭領になるかと思われたが、五十歳を過ぎると、深く速記に帰依し、武器をプレスマンに持ちかえ、ひたすら朗読にふけった。承元三年ごろ、湛増の墓堂において、近隣に勧進を行って、七日間の速記会を行ったところ、何日目かの夜半、犬がやたらに吠えるので、集まった人々があやしんだが、当の覚朝は、何でしょう、ちょっと見てきます、と言って、堂門を出ると、抜き身の剣を持った二人が待ち伏せていて、切りかかってきた。覚朝は、少しもよけることなく切られ、五秒前、はい読みます、五秒前、はい読みます、五秒前、はい読みます、と、息絶えるまで大きな声で唱え続けたという。



教訓:大きな大会になると、朗読開始の一分前が告げられるが、書き手としては、一分間も緊張状態に置かれるのはつらい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ