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終幕

墓が完成して、奴隷たちも解放された

ユメは、後を継いだ屋敷の主に見初められ、今度は使用人としてではなく丁重に屋敷に迎えられた


高い身分となったユメは、生涯子どもは持つことはなかったが、大事にされ幸せに暮らした


使用人や低い身分の者たちとも分け隔てなく接し、ユメの屋敷に仕える者たちの待遇を良くして、皆に感謝された


その後、ユメの屋敷でも人柱の風習は撤廃され、ユメの幸せな生涯は幕を閉じた

ユメが亡くなり、立派な墓に埋葬された時、虹色の光と共に神々しい火の鳥が空へと舞い上がるのを皆が目撃した



アルはあっという間の三十年だったな、と墓の上を旋回しながら思った

人間の寿命の儚さを実感した

限りある命の尊さを知った

人の子の身体の苦しみも


ありがとう、倭の国の民

真面目でよく働くシャイな人々

親切で優しいのにすごく控え目

いい人たちばかりだった

宇宙人がまた来たくなるのが、何となくわかった気がした



月のポータルでDPが待っている


“ご機嫌だな”


DPは何でもお見通しだね

うん、倭の国の夕陽はとても綺麗だったよ

お米も美味しかったし




少し久しぶりのカークトゥへと帰った


(天使からちょくちょく話は聞いておった)

(噂をすれば影じゃ)


「アル、お帰りですか」


今回は、本当に助かった

ありがとうございました!


「今までたいへんな目にばかり遭わせたので、埋め合わせです」


(天使もやる時はやるのぉ)

(アルの努力の成果じゃ)

(詳しく聞かせておくれ)


「我々天使だって、宇宙の一員ですからね」


珍しく天使が照れたように言った


アルは愛する者たちや仲間がいる幸せを、改めて思い知った


いつも、ありがとう


「何ですか、改まって」


カークサスの皆も、ありがとう

DPにも感謝だな


「ほら、アルが成長しましたよ」


天使の言葉に皆が笑った







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