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1話 RESUSCITATION

大樹が生い茂る、鬱蒼としたジャングルのような森。

その地に住む原住民族以外は、人がほぼ寄り付かぬ静かなる森。

その森林最奥部にて、1人の、いや・・・



1匹の牛が、目を覚まそうとしていた。

  

私は夢を見ていた気がする。

楽しくて、優しい。そんな夢。

・・・でも、どうやら起きてしまったみたいだ。

自分が誰だったかも思い出せないが、とりあえず起き上がらねば・・・。

私はゆっくりと瞼を開けた。


目に映ったのは見たこともない植物で構成された緑の天井。

部屋全体がまるで植物のようだった。

部屋は広くなかったが棚や鏡のようなものが置いてある。

私はベッドから起きて棚に向かい、綺麗に畳まれた衣服を身に羽織った。

なんだかすごく高そう。

まだ寝起きだった私は、よたよたと鏡へ向かった。


鏡に映ったのは、


真っ赤な腰まで伸びた髪。燃えるような赤い瞳。

年は20より上だろうか。高身長で目つきが悪い。



「誰よこの美人!」


どこかで見たような、見てないような・・・。

この姿が自分自身だとは、あまり思うことが出来なかった。


部屋を歩き回っていると、鏡や棚のほかに1通の手紙を見つけた。

手紙を拾って中を確認しようと封を開けると、たちまち緑色の光が手紙の中から溢れだした。

何か仕掛けがあったのだろうか・・・。

全然わからないので手紙を開封してみる。


手紙の内容は


「牛侍へ

     あなたの幸せを心から願って。」


たった1文だけの、送り主のない手紙だった。

この手紙によると私の名前は「牛侍」と言うらしい。


「どんなネーミングセンスよ・・・」


私はため息をつきながら


「まぁいいわ」


そう言って緑の部屋を離れることにした。

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