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第7話 侯爵令嬢のお茶会


一方その頃、エリアーナの所では……。


「エリアーナ様、私もう我慢なりません!」


「わたくしもですわ!!」


案の定、エルリックとサイモンの婚約者たちが、我慢の限界だ、とエリアーナに泣き付いていた。




時は遡ること数十分前――

今日は午後の予定が急に空いてしまったので、久しぶりに懇意にしている令嬢たちをお茶に誘ってみたのだが……。


――思ったよりカオスだわね、これ。


エリアーナは、香り高い紅茶を飲みながら胸中で冷や汗を流していた。


とりあえず適当に暇そうな方達に声をかけてみただけなのに、どういうわけかエミリアの取り巻き達の婚約者ばかりが揃ってしまった。

狙ってないのになんで?と、目の前に勢揃いした令嬢たちを見ながら困惑していると


「エリアーナ様、今日はお招き頂きありがとうございます。」


そう言って、一同揃い踏みの令嬢たちが一斉に頭を下げてきた。


――ちょっと待って、誘っていない人もいるみたいなんですけどー!?


明らかに誘った人数より多い顔ぶれに、エリアーナは青褪める。


「わ、わたくし、こんなにお招きしたかしら?」


震える声でそう言えば


「ほほほ、エリアーナ様が久しぶりに茶会を開いてくださるんですもの、参加したいご令嬢は沢山おりましてよ?」


「そうそう、皆様この日をずっと待っておりましたのよ、ねえ。」


「ええ、今日は存分に語らいましょう。」


おほほほほほ。

うふふふふふ。


令嬢たちはお上品に笑いながら、しかし目は笑っていなかった。


あ、これあかんやつや、とエリアーナは白目になる。


予想通りその後の茶会は、令嬢たちによる婚約者に対する愚痴大会が繰り広げられたのであった。


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