サーラ・クリウス視点
私はサーラ・クリウスはただいま昼食の用意の真っただ中だ。
今日のメニューはパンとシカ肉のシチュー、夜の分まで作り置きしておける。
ここは以前はスルーウェン王国という国があった場所らしいが今では国は消え、その場所には大きな湖ができている。
スルーウェン王国が無くなってから、魔の国フロンティアから危険な魔物が各国へと襲ってくるようになった。
そして・各国がフロンティアからの魔物の対策として設置したのが私たちガーディアンである。
ガーディアンは要所要所に設置されており、半年づつの勤務で交代で配属されており、危険な役割のため、高い給金や日用品の支給などの優遇措置が施されている。
ガーディアンに選ばれるものは、特殊な能力や秀た特技を持ち、ある程度の魔物になら対抗することも可能だ。
だが、ごく稀にではあるが、私たちに対処できない魔物が出現する場合がある。
その場合は可能な限り撤退し、国に報告ののち討伐部隊が編成されるようになっている。
私は今年で85になるが歴代の魔法使いの中でもトップに入る実力ともてはや
され世間では氷の女帝などと言われこいるが、正直そろそろ引退して、ゆっくりとした余生を過ごしたいものだと考えている。
まぁ・・ここは危険だが、トラブルさえなければ静かでいい場所でもあるのだが。
そんなことを一人考えながら料理していたサーラは、外に何者かの気配を感じ、一旦料理の火を落としてからゆっくりと扉の方へ向かっていった。