064. 閑話 イーリス・コンラート中佐
この話は本編の話とは関係がありません。
[バグスです]
寝ていたところをアラーム音と共にいきなりの大音量で起こされた。
バグス! あぁ、私はなんて運がないんだろう…。
一週間前に、このタウ・ベガス2星系の駐留分艦隊の指揮を任されたばかりだというのに、バグスに遭遇するなんて、運がないとしか言いようがない。
(テオ、数と距離は?)
[一個艦隊です。BG-I型巡洋艦、十六隻。距離、約三万光秒]
あぁ、まだ最悪の事態ではなかった。
(全艦に通達、第一警戒態勢)
この一個艦隊だけならば私の指揮下にある分艦隊でもなんとかなるかもしれない。
分艦隊といっても、その構成は、私のスター級重巡洋艦[テオ]を除けば、サテライト級の駆逐艦が三隻だけだ。分艦隊とは名ばかりのただの戦隊だ。
(植民星の総督、えーと、チートス閣下を呼び出して。寝てても叩き起こしなさい)
急いで制服に着替え、イライラしながら待っていると、眠そうな顔をした総督が現れた。総督といっても、たかが人口二万人の植民星の総督だ。恐らくアデル政府内での政争に破れ、とばされてきた政治家だろう。
「誰だ!? 今、何時だと思っている!」
「駐留分艦隊司令官のイーリス・コンラート中佐です。バグスが現れました」
「なっ、なんだと!? …… なんでなんだ! 今まで現れた事がないのに! 間違いないのか?」
「間違いありません。直ちに住民の避難を開始してください。今回の場合は緊急避難計画Cが、一番適しているでしょう」
「Cだと!? 植民星の即時破棄じゃないか! いや、それは駄目だ。やっと利益が出るようになってきたんだ。いま、破棄したら投資分が丸損だ! また資金を集めるのに何年も、いや、下手をしたらそれ以上かかってしまう」
「バグスが現れた以上、あなたが生きている間には戻ってこれません」
この植民星は資源の乏しい、ただの植民星だ。正規艦隊を駐留させる防衛費に見合う利益を上げられるわけがない。恐らく植民計画は何十年も凍結されるだろう。
「中佐、君の艦隊でなんとかしたまえ!」
総督は混乱しているのだろうか? 何故、この状況が分からないの? これ以上は時間の無駄だ。正規艦隊と、重巡一隻と駆逐艦三隻で構成された分艦隊の区別がつかないのであれば、説明しても時間の無駄にしかならない。
「総督、私はこの星系の最高司令官として、帝国軍軍規 第八条第三項のAにより緊急避難計画Cの実行を要請します」
「聞いていなかったのか? 艦隊でバグスをなんとかしろと言っているんだ」
「要請は却下されたと認めますが、よろしいですか?」
「くどい! 早くなんとかしろ!」
恐らく混乱しているのではなく、単に頭が悪いだけだ。何故このような頭の悪い男が総督になれるのだろう? … 帝国の治世にも、ついに陰りが出てきたということかもしれない。
「では、私はタウ・ベガス2星系全域に対して戒厳令を発令します」
「なっ、なんだと!? そんな事が許されるわけがない!」
(植民星アテナのシステムの名は?)
[ベガスです]
「ベガス、聞いていたかしら?」
「もちろんです」
「あなたは私の指揮下に入りました」
「はい。確認しました」
「チートス閣下の権限を一時的に凍結します。緊急避難計画Cを実行し、直ちに住民の避難を開始させなさい」
「了解しました」
「住民の避難が完了したら、規定に従って全てを破壊すること」
「了解しました」
チートスが騒いでいるのを無視して通信を切った。VR端末を首に巻き付ける。
(テオ、艦長達は?)
[待機しています]
次の瞬間、私は仮想世界の作戦会議室の上座に座っていた。
「状況は分かっているわね?」
三人の艦長達は頷いた。
「とりあえず、このバグス艦隊をなんとかしなければならないわ」
「しかし、たった四隻だけでなんとかなるでしょうか?」
「なんとかするしか選択肢はないわ。直ちに進発します」
「「了解」」
瞬時に現実世界に戻っていた。
急いで艦長室を出て、ブリッジまで走っていく。ブリッジに着くと既にブリッジクルー達は席についていた。私も艦長席に座り、すぐさま発令した。
「バグス艦隊に向け、第一標準隊形で直ちに進発、最大戦速」
「了解。第一標準隊形、最大戦速。約五十分後に接敵します」
(テオ、いい作戦はない?)
[相手の戦力と速度からすると、艦長が研究されていた戦術シグマ・ワンがいいかもしれません]
シグマ・ワンは、相手を中心に位置取り、高速で相手の周りを球状に回りながら、中距離から攻撃する艦隊機動だ。確かに、この重巡洋艦[テオ]の火力は、バグスのBG-I型巡洋艦を遥かに上回っているし、サテライト級だって負けてはいない。総合火力で勝るバグスに対して勝っているのは機動力だ。いけるかもしれない。
バグス艦隊と接敵する時が来た。
「私の権限で全艦の戦術システムを[テオ]にスレイブして」
「完了」
「戦術シグマ・ワン、実行」
「実行します」
艦隊戦において人間の出番は余りない。全ての火器の発砲、機動の制御は一瞬の事で、人間が介入できる余地は殆ど無かった。方針や目標を偶に指示するだけで大体は、こちらのAIと、バグスのAIの戦いだ。
勿論、人類側のAIのほうが性能は勝っているので、そういう意味ではこちらに有利ではあるが、バグス艦隊は艦艇の数で言えば、こちらの三倍の数を揃えている。一瞬も油断は出来なかった。
バグス艦隊の周りをこちらの分艦隊が、高速で機動し翻弄していく。
「一隻、撃破」
「おぉ!」
「二隻、撃破」
「おぉ!」
戦術シグマ・ワンは、今回の作戦では有効であるようだ。次々とバグス巡洋艦を屠っていく。
「バグス艦隊、残り三隻。… いえ、全艦、撃破しました」
「おおっ!」
「やったぞ!」
「直ちに植民星アテナの軌道上に戻り、避難を支援する。第一巡航速度」
「了解しました」
ブリッジクルーが私を尊敬の眼差しで見てくるが、私は何もしていない。戦術は研究していたが、実行したのは[テオ]であり、私も皆と同様に見ていただけだ。
人々がこの星系にやってきた時に使用した植民船は、この植民星の宇宙ステーションとして活用されていた。しかし、植民してからそれほど年月が経っていたわけではないため、まだコールドスリープも超空間航行も使用可能で、避難用の船舶として使用することができた。
しかし、植民時よりも人口が増えているため、増えた分はサテライト級の駆逐艦三隻に分乗させる必要があるかもしれない。
三機しかない大型シャトルでピストン輸送して、植民星アテナの住人を次々と軌道上に上げていった。
一週間後、順調に輸送は進み、既に二万人以上の人々が軌道上にいる。植民船への搭乗も完了し、若干の余裕があるので最後のシャトルの人々をいくらか乗せれば出発することができる。しかし、完全には植民船だけでは収容できず分艦隊の駆逐艦に分乗させる必要がありそうだった。
[バグスです]
(あぁ…… 構成と位置は?)
[BG-Ⅲ型巡洋艦、一六隻。距離、約四万光秒です]
あぁ、あとほんの少しの時間だったのに…。私のスター級の重巡洋艦一隻では、BG-I型よりも大型のBG-Ⅲ型一六隻に敵うわけがない。BG-Ⅲ型巡洋艦はこちらのサテライト級駆逐艦よりも火力、機動力に優れている。分艦隊の三隻と共に戦っても状況はたいして変わらない。あぁ、せめてあと二隻でいいからスター級があれば…。
どうするべきか。今、惑星に降りているシャトル三機が戻れば、全ての人々の撤収が完了する。
(テオ、全ての人達の避難が完了し、超空間航法に移行するのに必要な時間は?)
[あと一時間三十二分です]
そんなに!?
三機のシャトルには、六百人以上の人々が乗ってくる予定だ。六百人もの人達が…。
惑星上では、人々が大急ぎでシャトルに搭乗していた。その様子を映像で確認する。搭乗を待つ列には、幼い子供達も沢山含まれていた。
まずは、先に植民船を出発させよう。残しておくメリットが少ない。直ぐに、その旨を指示した。
三機のシャトルで軌道上に上がってくる人々は、三隻の駆逐艦に分乗させるしかない。
(テオ、シャトルの人達を三隻の駆逐艦に分乗させる事はできる?)
[可能です]
(さらにこの艦の乗組員を分乗させることは?)
[問題ありません]
(艦長達を会議に召集して)
私が仮想世界の作戦会議室で待っていると次々と艦長達が姿を現した。
「私のテオで時間稼ぎをします。シャトルの到着を待って人達を分乗させ、ダックス宙軍基地に向かうように。あぁ、私の艦の乗組員も分乗させてるようにして」
「そんな! 私達も戦います!」
他の艦長達は同じ意見のようだ。
「サテライト級三隻が加わっても状況はあまり変わらないわ。この分艦隊の司令官は私です。従いなさい。私の時間稼ぎが失敗した場合には、シャトルの到着を待たずに直ちに出発すること。カース艦長、次席指揮官として命令を徹底させなさい。いいわね?」
「…… 了解しました」
「では、短い間だったけど皆と一緒に働けてよかった。皆の武運を」
「「司令官の武運を」」
現実世界の艦長席に戻った。
この状況で軍人がとるべき行動は、シャトルで上がってくる人々を見捨て、直ぐに撤退するべきだということは、もちろん分かっている。
しかし私には出来なかった。軍人失格だ。せめて、そのつけは自分一人で払うことにしよう。
「総員、退艦。僚艦への退避を始めなさい」
「艦長!?」
「これは命令よ、副長」
「しかし!」
「何とか時間稼ぎをしてみようと思うの。お願い、サーラ。言うことをきいて」
「……… 分かりました、イーリス。 総員! 退艦!」
ブリッジクルーが次々と敬礼をして去っていく。私も答礼をして別れた。
「悪いけど、あなたには付き合ってもらうわよ。テオ」
「いいでしょう、付き合って差し上げます。艦長」
「第一級非常事態を宣言します。テオ、全ての規定を無視して艦の全システムを完全に制御下におきなさい」
「完了です」
これで私一人でも、ある程度は操艦することができる。
全ての乗組員が上陸艇と連絡挺に分乗し、艦を離れた。もちろん、上陸艇に搭載されていた戦闘ボットは艦に残してある。
「では、最大戦速でバグス艦隊に向かって。艦の制御は全て任せるわ」
「了解」
バグス艦隊はこちらを警戒しているのか、通常よりも遅い航行をしている。これは好都合だ。
バグス艦隊ともうすぐ交戦できる距離に入る。
「戦術シグマ・ワン、実行」
「了解」
バグス艦隊の周りを回りながら、中距離で攻撃していく。さすがにBG-Ⅲ型巡洋艦は、BG-I型とは違う。簡単にはいかない。
「一隻撃破。バグス艦隊の攻撃が通常と違います。手加減しているようです」
やっぱり! 私の予想通りだ。一隻で向かえばきっとこうしてくると思っていた。バグスがなによりも欲しいのは人類のテクノロジーだ。この艦を壊さずに手に入れたいのだろう。もちろん、仮にこの艦を大破させたとしても、バグスが手に入れるのは不可能だ。大破した瞬間にテオが規定に従って完全に自爆させるだろう。
このままの状況で相手を減らしていければ…。
さらに五隻撃破したところで、攻撃パターンが変わってきた。これ以上の損害は許さないということだろう。ここまでか。
「攻撃よりも回避を優先して」
「了解」
「あとどれ位、時間が必要?」
「シャトルが到着し、もうすぐ移乗作業に入るところです。超空間航法移行まで推定で三十六分です」
あぁ、まだ三十分以上もあるのか。だいぶ植民星の近くまできてしまった。あとどれ位この状態を続けられるだろう。
回避を優先しながらも、なんとかあと一隻撃破することが出来た。残りあと九隻だ。このまま進めば、あと五分で植民星アテナの軌道上にいる僚艦が射程に入ってしまう。しかしあと必要な時間は二十五分だ。
「機関セクション付近で小さな爆発を起こすことはできる?」
「可能です」
「では、バグスからの攻撃の区切りのいい所で一端、射程外に離脱、爆発を起こした後に漂流して。もちろんシールドも解除して」
「艦長? よろしいのですか?」
「もうこれぐらいしか気を引く手段がないわ」
「分かりました。実行します」
これは一か八かの賭けだ。これぐらいしか思いつかなかった。
バグス艦隊の一連の攻撃をしのいだ後に急旋回し、最大戦速。距離を稼いだ後に、船体に振動が伝わってきた。テオが機関セクション付近で爆発をおこしたのだろう。バグスの反応は?
やった! 食いついてきた! 九隻の艦でテオを取り囲むように展開してきた。あぁ、これでいい。一番恐れていたのは、やつらが艦隊を分けることだった。よほど人類のテクノロジーを欲しているのだろう。
「戦闘ボットと汎用ボッドを起動。ブリッジに続く通路を守らせて」
「了解」
艦を壊さないようにボット達を排除するのは苦労するだろう。
「もし、バグスが何かを持ち出したり、システムにアクセスしようとしたら、直ちに自爆して」
「了解しました」
「バグスの通信をジャミングできるでしょう? どんな情報もこの艦から流出しないようにして。いつでもあなたの判断で自爆していいわ」
「分かりました」
バグスは、三隻の艦艇をテオに横付けし通路のようなものを伸ばして艦に取り付いた。艦の装甲を破ってたちまち侵入してくる。なかなかの手際の良さだ。恐らくこういう機会を狙っていて作戦を立てていたのだろう。
たちまち通路に待機していた戦闘ボット、汎用ボッドと交戦状態にはいった。あと十五分。
バグス達は損害を恐れていないようだ。次々と連絡路から装甲虫兵を送りこみ戦闘ボット達と交戦していく。戦闘ボットにも損害が出始めている。あと十分。
ついにブリッジの前にまでバグスがやってきた。たちまち、スライドドアの装甲が破られる。あぁ、これが人類の敵、バグスか。標本以外の生で見るのは初めてだ。あと六分。
ベーシックな部類に入るビートルタイプⅡ型だ。ゴワゴワとした体毛と外殻に被われた、おぞましい姿だ。体全体がギトギトに脂ぎっている。しかもこの匂い! 気分が悪くなってきた。
群れをなしてブリッジに侵入してきた。ギチギチと何か喋っているようだがもちろん分からない。すると小さな箱のような携帯装置を操作し始めた。
「しすてむ、あけわたせ」
バグスが喋った! いや、バグスじゃなくて携帯装置からの声だが、喋った。
(どういう事!? 何故バグスが言葉を?)
[推測ですが、例の噂は本当だということでしょう]
例の噂? あぁ、例の噂か…。かなりの数の人類がバグスに攫われているのではないか、という噂だろう。
襲われた植民星でバグスに殺された人数と死体の数が合わないという事から生まれた噂だ。その噂では、攫われた人類は家畜のように繁殖させられバグスの食卓に高級食材としてあがっているのではないか? と云われていた。まさか本当だったとは… 。
あぁ、そんな人生だけは歩みたくはないわ…。
「しすてむ、あけわたせ」
これは翻訳機ということか。システムを明け渡して欲しいらしい。
しびれを切らせたのか再度、話しかけてきた。
「いやよ」
「しすてむ、あけわたせ。そうしないと、ころす」
「どうぞ、殺して」
あっさりと殺せと言ったことで、バグス達は混乱しているようだ。ギチギチ、ギチギチととても五月蝿い。
「しすてむ、あけわたせ。そうしないと、うでたべる」
何故、腕を? あぁ、脅されているのか。私が自分の身の保身のために自爆していないと思っているのだろうか。あぁ、このバグスの愚かさは人類に対する祝福だ。もっと賢かったら人類はどうなっていたか分からない。
「いやよ、食べないで」
バグスの感情は判らなかったが、ユラユラと体をゆらしている。きっと嬉しいのだろう。
「いや、たべるぞ。しすてむ、あけわたせ」
「システムは明け渡さないけど、食べないで」
「たべるぞ。しすてむ、あけわたせ」
「システムは明け渡さないけど、食べないで」
ようやく馬鹿にされていることに気づいたようだ。私の腕を掴むと、指の先から、かじり始めた。私は絶叫を上げる。あと一分。
… 四、三、二、一。 私は叫ぶのをやめた。もちろん、ナノムに腕の感覚は切らせているので最初から痛くも痒くもない。
(リアクターの臨界までの時間は?)
[勿論、いつでも構いませんが、欲をいえば、あと三分頂けると最大の効果を得られるでしょう]
そう。では引き継ぎを済ませてしまおう。
「カース艦長」
スクリーンに、駆逐艦の艦長席に座っているカース艦長が表示された。艦長の隣には副長のサーラが立っている。サーラは泣いていた。彼女には刺激が強すぎたかもしれない。
この艦の状況は全艦にモニターさせているので全て分かっているはずだ。
バグス達は、突然スクリーンが起動した事に驚いているのか、ギチギチと五月蝿い。私の腕を齧っていたバグスもやっと離してくれた。
「カース艦長、駐留分艦隊の指揮権をあなたに委譲します」
「… 了解しました」
「サーラ、元気でね」
「うぅ…、艦長!」
サーラは、私が駆逐艦の艦長だった時から一緒にやってきた友達と言っていい存在だった。
「カース艦長、申し訳ないのだけど一通、私信を送りたいのだけど、いいかしら?」
「勿論です。こちらはいつでも超空間航法へ移行できますので何の問題もありません」
「では、後で送付するわ」
通信を終えた。バグス達は、状況が分からないのかギチギチ、ギチギチとなにか相談しているようだ。
「テオ、この姿じゃあんまりだから、私服姿で艦長室にいる感じに加工して。もちろん雑音はカットで」
私の左腕は肘の部分まで食べられてしまっていた。こんな姿は家族には見せられない。
「了解しました。どうぞ」
「セリーナ、シャロン。元気!? このあいだ、送ってもらった絵! とってもよく描けてたわよ! ママ、びっくりしちゃった! 実は、お仕事が忙しくなっちゃって、またしばらく帰れなくなっちゃったの。ごめんね。パパといい子でお留守番していてね! アーロン、二人の事、お願いね。愛してるわ ……… 以上」
バグス達はあっけにとられたように、こちらを見ている。いきなり笑顔でバグス達に手を振り始めたので驚いたようだ。
まさか何十体ものバグスが見守る中で、家族へのホロ動画を撮ることになるとは…。人生何があるか分からないものね。
「リアクターが臨界に達しました」
「そう。テオ、いろいろと世話になったわね」
「いえ、艦長に御仕え出来て光栄でした」
バグス達を見渡した。もちろん、状況は分かっていないようだ。まぁ、動画を邪魔しないで撮らせてくれたことには感謝してもいい。
「じゃ、あなた達! 地獄で会いましょう! …… 起爆」
この爆発によってバグス艦隊の九隻の内 五隻が消滅した。離れていたところにいた四隻も甚大な被害を受け、復讐に燃えた三隻のサテライト級駆逐艦により撃破された。
帝国軍司令部はイーリス・コンラート中佐の英雄的な行動を讃え、二階級特進の准将に昇進させた。
また、絶対に流出することのない帝国軍のデータバンクから、何故か准将の最後の動画が流出すると、たちまち銀河中に広がり反響を呼び、准将には最高位の勲章である銀河大十字勲章が送られる事となった。
このことを受け、建造計画中だったギャラクシー級の弩級戦艦の艦名にイーリス・コンラート准将の名をつけられる事が決定した。
更新、遅くなりました!
この話を書くにあたって本編を
コンラート中佐 → コンラート准将 のように修正しました。
ブックマークと評価を入れてくださった方、有り難うございます!
これからも宜しくお願いします!




