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未満と以上の間。  作者: 枕くま。
7/13

期限。

賞味期限に気を付けて。

 詩集をポケットの中で腐らせ

 匂い立つ神経の腐臭が気にかかり、溶けた詩集を取り出して

 満足がいくと、ポケットにしまい

 詩集をポケットの中で腐らせ

 冬の炎が燃えはじめ 透きとをった空気 火すらうつくしく

 黒々 青々 赤々 空からそそぐ感銘を

 その名の由縁に限りなく

 ひねる頭も転げ落ち

 溶けた詩集を取り出して

 満足がいくと、ポケットの奥へ

 詩集をポケットの中で腐らせ

 海鳴りの音を頼らずに

 泥水 流れを淀ませ

 時間を止めて 蔵の底に押し座り

 蔵は走り 蔵は急ぎ 蔵は話し

 蔵は古び

 詩集はポケットの中になくなり

 詩集は、あの日々の僕と共になくなり

 遍く詩は、青い春の中で頓死し


ポケットを掘り返せ。

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