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未満と以上の間。  作者: 枕くま。
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遠近。

あ。

 街の灯を遠くから眺めて、そのうつくしさを語ることは暴力と云えないか。近付けば、近付けば、街の腹におさまれば、玄関先に立てば、あなたは同じことを云えるだろうか。きっと云うだろう。僕がこんなことを云うもんだから。

遠くから見ると人の死すらうつくしいから。祖父が死ぬ間際にそっと意識を取り戻して、「また会おう、またね」と言ってみたら、しっかりと頷いて、次の日死んだんだ。

きみはこれもうつくしいと云うのかな。僕は今、きみの胸に食い込んでいる。渇いた眼球の表面を、きみの強張った皮膚になすりつけながら、きみの顎の奥に潜む脳髄を観察している。きみは醜い。

    きみはぼくにはめもくれないでわらっていやがるね

 そんならきみは、もしかして

ぼくをうつくしいとおもってくれるのかもしれないと、僕は思っていいのかしら

       きみの眼球は今日も遠くで焦点を絞る。


今日書いた物。

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