最終章 漫画と小説は違う
四ヶ月ぶりくらいに更新!
うだうだやっててもしょうがないし、これを最終章にしようかな。
前身の『文芸部評論会』の一部抜粋とかでもしようかと思ってたけど、そもそもニーズがないしやめた(笑
えーと、第三章までで売りと構成の話をしてたんやったな。
そして最終章となる第四章。
サブタイ見て「なんだこれ?」と思った人も多いやろう。
ていうか、みんなそう思ったやろ。
それもそのはず、今回はオレの持論の中の持論、ただのモットーを述べるだけの章やからな……!
ではタイトルコールいってみましょう!
最終章 漫画と小説は違う
……はい、『漫画と小説は違う』。始まりましたね。
聡明な読者諸君は
いやいや待て待て、誰がどう見ても違うやん!
と、思っていることやろう。
もちろん、その通り。
あえてオレが違いを列挙しなくても、誰がどー見たって違う。
そうじゃなくて。
オレが言いたいのはな。
結論から先に言おう。
「本当は漫画が描きたいけど、絵が描けないから漫画家はやめて小説家にしよう」なんてのは、
本気で小説家を目指してる人に対して失礼だ!
と、
そう言いたいねん。
……すまんすまん、この講座始まって以来初めてじゃないかってくらい、トゲを出してしまったな。
でもこれは誰か個人を指して言ってるわけじゃないねんで。そこは安心(?)して欲しい。
あえて個人を挙げるとするなら、それは中学高校時代のオレ!
まったく、自分のことながらお恥ずかしい限り。
だって、冷静に考えてそうやもん。
「絵が描けない」って何やねん。
「描けない」んじゃない、ただ単に、練習してないねん。
当時のオレは「絵の才能がないから~」とか言ってたけどな。アホかって。
才能が見極められるほど、絵の練習してないやろって。
デッサンの練習した?
模写した?
人生のうち、トータルで何時間練習したよ?
絵がうまい人は、それまでに何時間絵の練習したと思ってんねん。
ホンマに、失礼の極みやで。
お恥ずかしい。
そもそも、これは今やからわかるけど、画家じゃないねんから芸術的な絵の上手さ、才能は、漫画には必須ではないから!
それを「絵の才能がないから漫画じゃなく小説書くわ」って。
あーもー、恥ずかしい。
要はさ、オレは逃げてしかおらんかってん。
当時のオレの創作への意欲だって、その根本は“勉強からの逃避”でしかなかったからね。
勉強から逃げて、漫画から逃げて、小説に逃げ込んだ。
そして挙句、ごくごく短い短編を除けば、作品を完成させたことは一度としてなかった。
結局オレは、努力ができひんだけの人間やってん。
な、わかるやろ。
~~~~
「本当は漫画が描きたいけど、絵が描けないから漫画家はやめて小説家にしよう」なんてのは、
本気で小説家を目指してる人に対して失礼だ!
~~~~
っていうのがさ。
この『小説家になろう』でがんばって作品を投稿しているみんなの中には、中学高校時代のオレほど性根の腐った人間はそうそうおらんと思う(笑
けど、まぁ人間同士やからな。
ちょっと思い当たる節はあるかも、くらいの人は、意外とおると思うねん。
というか、別に逃げてもいいねん。
何に対しても全力でぶつかる、っていうのは、オレは別にそこまで美徳とも思わへん。
実現可能性をことごとく無視しているし、ただの頑固やん、とも思うからさぁ。
だからな、今オレが本当に言いたいのは。
“小説にしかないよさ”を見つけて小説家を目指して欲しい!
ってことやねん。
漫画だけじゃなくて、映画とか音楽とか。
創作活動って幅広いものやん。
その中で、なんで小説を選んだのか。
「小説は漫画の下位互換だ」なんて考えてるようじゃ、今後何のために小説を書くんか揺らいでくるで。
オレ個人の趣味として、漫画も好きやし、小説も好き。映画も好き。アニメも好きやな。心酔しているボカロPさんもおる。
けどな、そのどれもが、そのときの気分によって魅力的であり、また魅力的でなくなるねん。
要するに全て別物やってこと。
下とか上とか、全くない。
違いは何か。
小説が優れている部分、魅力的な部分は何か。
それを自分の考えとしてしっかり持った上で、数ある自己表現形態の中から、小説を選んで欲しい。
と、そう思うねん。
みんなが、プロの小説家を目指すなら!
ここで強引にちょっと話を変えるな。
小説家を目指す。
それは、自分の将来を考える、ってことにもなると思うねん。
オレは進路を考えてる人によく言うねんけど、
選択には“ポジティブな理由”と“ネガティブな理由”がある。
ここで言う“ネガティブな理由”っていうのは自分の能力的に無理、とかじゃなくて。自分の能力、才能、金銭問題、そういう枷をとりあえず全部置いておいて、「これは嫌だ!」と思う何か。
例えば、オレが就職先を選んだときの一例な。
ポジティブな理由
・人に感謝されるのが好き
・目の前で「ありがとう」言われたい
・いろんな知識を得たい
……とまあ、自己満足がどんなことで達成されるか、っていう点を列挙したものやな。
ネガティブな理由
・人間関係がこじれた職場で働くのは、無理!
・どうせオレは見張られてないと努力できないから、自由すぎてはダメ!
……って感じで、「これは嫌やなぁ」って思うことを列挙したもんやな。
この二種類の理由を見れば、オレが“作家的な何か”を目指すのをやめた、っていうのがよくわかる。
というのも、
小説家にしても漫画家にしても、そういう作品を対価に収入を得ている人たちって、
読者に感想を言ってもらえるのは作品を発表してからかなり時間が経ってからやん?
オレにはそれが無理!
オレはどっちかっていうと、もう、スグに感想が欲しいねん。
仕事として粉骨砕身した作品なら、なおさらそう思うはず。
もう、一秒でも早く感想が欲しい!
今の職場ですら簡単なマニュアル的なメールを複数人に送ってから、早く返信が来ないかめっちゃそわそわしてるってのに。
めちゃめちゃ忙しい週間連載の漫画家でさえ、世間で読まれるまでに何週間もブランクがあるらしいやん。
ほらね!
無理無理ぃぃオレには絶対無理ぃいいい!!
漫画ならまだ一冊読むのに遅くて1時間で読み終わるけど、小説やったら一冊読み終わるのにどんだけ時間がかかるものか。
「今から読み始めま~す」とか言われてそわそわして待ってんのに、読み終わるのは一週間後とかやで。
耐えられねぇーーー
モチベーション続かねぇええええ
ネガティブな理由を見ても、無理そうやん。
担当さんとか、漫画家の場合アシスタントさんとかと人間関係こじれてみろよ。
……無理無理ぃぃぃ!!
いったんこじれた後に、何か契機があって一転して仲良くなるとか、あり得るか!?
無理やろぉおおおお!
オレは転勤あるとこで働きたいよ!!
それに、自慢じゃないがオレは見張られてないととことんサボる男やからね!
締め切りギリギリになってから動き出して、結局間に合わないパターン。目に見える……。
まあそんなこんなで、今現在。オレの職種はジャンルで言えば販売業+αみたいな専門職。
めっちゃ気に入ってる。
仮にオレが小説家になってたとしたら、今みたいな毎日は送れてなかったと思う。
たとえどれだけ成功してたとしても。
……というのが、まあオレの話な。
これは『物書き初級者から中級者になるための小説講座』。
さあ、これを読んでいるキミは、いったいどんな理由で小説家になりたいのかな。
進路を考えるなら、本気で考えなアカンで!!
ってことで、最終章の内容は以上です。
まとめると、
・小説にしかないよさ、魅力は何だろうか。
・ポジティブな理由、ネガティブな理由に照らし合わせて、小説家になりたい理由は何だろうか。
この二点やな、この最終章で言いたいことは。
ぜひ自分なりの答えを持って欲しい。
あー、最終章のくせに小説がうまくなるようなテクニック、何もなかったなぁ(笑