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おいしい珈琲物語〜珈琲と共に読みたい短編小説集〜  作者: 地野千塩


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エスプレッソトニック

 自動販売機で何気なく購入したのが、失敗だったかもしれない。


 主婦の私はあまり無駄遣いできないが、この暑さにやられた。自動販に駆け寄ったが、一種類を除き、全て売り切れ。その一種類がエスプレッソトニックだった。


 確かコーヒーに炭酸やライムを混ぜたので、美味しくなさそう。でも喉は乾いた。仕方ない。想像以上に美味しいかもしれないと思ったが、一口飲んで後悔した。


 炭酸のシュワシュワとコーヒーは合っていない気がするし、そこのライムの味がピリピリと効き、失敗だと悟った。少なくとも私の味覚には合わない。喉が渇いていなければ、きっと飲めなかった。


 しかし翌日。女子高生がこのコーヒーを購入し、美味しそうに飲んでいるのを見た。


 女子高生は一緒にいた友達にも揶揄われていた。


「よくそんな癖強いコーヒー飲めるね」

「味覚変わってる?」


 一方、女子高生は何も気にしていない。


「私は美味しいと思う。え、それじゃダメ?」


 芯のある声だった。強い。確かに自分の好きなものは、他人にどう言われても関係ない。嫌いな人が多くいても、「好き」の気持ちは何も変わらない。


 もう一回、あのコーヒーを飲んでみた。私の味覚には合わない。でもそれだけの事。このコーヒーの価値は何も変わっていないはず。


「でも、飲めない事はないね。このライムの味が癖になってきた。夏にはピッタリの味だわ」


 家に帰っても飲むようになった。何回か飲んでいると、このコーヒーが好きになってきたかもしれない。

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