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第6話 揺れる心情

「えぇ なんでだよ」


「おっお前が利用されていないのかの

 確認だ!

 お前なんかとお弁当食べるやつは怪しい!」


「お前……俺に利用価値があるとおもうか?」


「ないな お前に利用価値はない

 それだけは断言できるな

 ついでに誰からも恋愛対象に見られない」


ボロカス言い過ぎだろ

そこまで言わなくたっていいだろ


「じゃあ大丈夫だな

 お前がいなくても騙されない」


「しまった! ついいつもの癖で本心を

 言ってしまった!

 いいから私も一緒に食べる!」


おい本心だったのかよ

マジでそう思ってるんだな…


「誰からも恋愛対象に見られないは

 俺が青春送れる可能性がゼロになるから

 やめろ」


「お前みたいな根暗でクラスメイトから

 冷めた目で見られてる奴を恋愛対象に

 見るのは不可能な話だ……私以外はな(ぼそっ)


「えっ? 最後なんか言ったか?

 小声すぎて聞こえなかったんだが」


「だまれ 非モテ人間」


幼馴染の俺に対するあだ名が増えたらしい。


「とりあえずお弁当は明日な」 


「そうだ!

 なんならお弁当は私が作ってやろうか?」


幼馴染がニヤニヤしながら言っている。


いつもの冗談だな

 

「そうかい じゃ 明日はお弁当持ってこなくて

 大丈夫そうだな」


「おいっ もっと喜んだ反応をしろ

 美少女からのお弁当だぞ!」


こいつ、自分に対する印象が

グレードアップしてやがる

可愛いとかだったのに美少女になっている


「えっ本当に作るの?」


「うーん気が向いたら作ってやる

 気が向いたらだからな 気分が乗らなかったら

 作らないからな 明日お弁当抜きの可能性が

 あるからな」


「うわー最低だこいつ」


幼馴染は幼馴染だった。



 幼馴染視点


一体どういうことだろうか

あいつにお弁当を一緒に食べる女子だって?

あいつ私と同じくらいって言っていたしな…

今日知り合ったらしいが

万が一の事があったら……

あいつはモテないから時間がまだあると思って

いたが……私も負けないようにしなくては…


あいつに対する悪口治した方が良いかな…

だがあいつといると

ついああ言ってしまうんだよな…

あとは……明日はお弁当を作って

好感度アップしてやろう 


今の私はお弁当を作ってあげれるぐらい

負けない気分が乗っている。




「ほれ」


「えっ? まじで作ってきたの?」


「朝()()気分がのったからな

 特別に作ってやった」


「そっそうか…今日は購買かと覚悟していたが、

 まあ良かった

 ……お前って料理得意だっけ?」


「全然全くだな 小さい頃にクッキー作って

 色がおかしいとかで食べるのを嫌がってた

 お前に無理矢理食べさせて吐かせたのは

 いい思い出だな」


「お、お前…外道だな……」


「昔の私はお茶目だろう?」


「絶対にそんなくくりじゃない。

 ……大丈夫か?このお弁当で俺、

 死んだりしない?」


「まあ大丈夫だ、昨日ちゃんと練習したし、

 万が一の時は…骨は拾って捨ててやる」


「ちゃんと納骨しねぇと死体遺棄罪になるぞ」


うん?練習??


「うん? 昨日練習?

 お前さっき朝偶然気分がのったからって

 言ってなかったか?」


「………黙れ」


幼馴染の声がいつもより小さい。


「…お前…練習したのか?」


幼馴染が顔を赤くしながら頷く。


「そっか…ありがとな」


「かっ勘違いするなよ!

 お前のためじゃないからな!

 私の料理の腕が悪いなんてクラスに

 広まらないように練習しただけだ!」


「俺はそんなこと広めないって」


「お前にいつも悪口言ってるからな

 仕返しされないか怖いだけだ」


「あんなん慣れすぎてもう悪口に

 入ってねぇよ」


「そうかならよかった

 なら悪口自由に言えるな」


「出来ればやめて頂けると

 ありがたいんですがね…」


「うるさい 命令するな 刺すぞ」


幼馴染の悪口は治りそうに無い。












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