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あんな未来に戻りたくない?

初めて手がけた作品です。暖かい目で見てくださると光栄です。

「もう無理だ……。別れよう……。お前とはもう一緒に生きていく気は無い。」

今、私は10年以上連れ添った妻と別れようとしている。

「わかりました。あなたの考え方にはもうついていけません。子供の親権は私がもらいます。あなたは別れて自由になるつもりでしょうけど、私はあなたを許しません。」

勝手な言い分だ……。妻の冷めきった態度に吐き気を覚える。

子供はとても可愛く愛情を注いで生きてきた。

ただ妻にはもう愛はない。不倫をしていることも知っている。

思えば怪我をして入院した時、お見舞いにも来なかった。手術の日すら病院に訪れることは無かった。

もう家に帰ると吐き気を覚えるほど……妻には嫌悪感を抱いていた。

「あなたと暮らさないのは願ったり叶ったりですが、いただくものはいただきます。」

その言葉通り調停は進み、別居期間を含めて私に100万以上の請求がされた。当然黙って見ていたわけではない。

弁護士とも相談し、不倫のことも当然訴えた。

しかし確たる証拠がない限り、浮気は認定されず、収入が上回る私にかなり多くの請求が決まったというわけだ。

私に非がなかった訳では無い。子供に対する愛情もある。なので養育費を出すことは何も文句はなかった。しかし私の生活を脅かすような発言や請求はとても感化できるものではなかった。しかし法律というのは女性に優位にできている。これから離婚を考えている女性は、感情で何もいらないと言わず、きっちりとるものはとるという考えで動いて欲しい。

まぁ私の場合は責め立てられる側なのだが…。

家のローンもあるなかこの額を払うことは正直無理である。家を売ることも考えたが、家族は住み続けている。

実に上手くやってくれたものだ。

正直もう打つ手はない……。

仕事をやめて退職金で支払うか、首でも吊って保険料で支払うか…。

私に残された道は多くはなかった。

夢でもあった今の職を手放して生きるくらいなら……子供に胸を張って生きていけないなら……

その選択はもはや一択になりつつあった…。

「母さんすまん。俺多分もうダメだ。子供にもあえていないし、なんのために頑張っているのかもわからなくなった。」

憔悴して母に連絡をしている自分がそこにはいた…。

電話の向こうで母が何か言っているがもう声は届かない。私は最悪の選択をした……。

……

……

……

ん……?ここはどこだ……真っ暗でなにも見えない……。

……

……

(聞こえますか?)

どこかから声が聞こえる…

……

「聞こえますか?」

……

「ん……。ここは……?」

ふと目覚めた私の目に飛び込んで来たのは見知らぬ天井だった…。

「ここはE市第1病院です。あなたは自宅で倒れているところを友人が発見しここに運ばれたのです。」

「E市!?なんで自宅からここに……」

E市は私が就職前に過ごしていた学生時代の街であった。

私が住んでいたのはここから何時間も離れたA市……救急車で運ばれたのならこんな遠くまで来ることはまずありえない……。どういうことだ……。

「お名前は言えますか?ご年齢は?」

看護師が語りかけてくる。

「私の名前は〇〇……年齢は今年で40になります……。」

ありのまま答えると、看護師が険しい顔をして

「冗談はやめてください。学生さんが40とかふざけているんですか?」

「いやふざけてなんか……学生さん!?」

何を言っているんだこの看護師……

「中年で学生しているわけないでしょう?ふざけているとかなんなんですか!」

少しイラついて答えると看護師さんは私を睨むように

「どう考えたって20代になったかどうかの顔付きでしょ!」

言ってる意味がわからない……。混乱しているとベッドの横のカレンダーが目に入った……。

2006年!?んな馬鹿な……今は2022年……意味がわからない……

どういうことだ…………

混乱していると急な眠気に襲われ……また景色が暗くなっていく……

「〇〇さん!?×××××…」

何か言っているがもうその声はきこえなくなって……私の意識は途絶えた……。







これからどんどん広がる展開に出来ればと思っています。

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