大陸の隅で
「これでいいのかい?」
「ええ。これで私が実質の家当主、あなたの家と合わせた力は、もはや他家には及びようがないわ。」
「ハハハハ。嬉しいね。王国の乗っとりも見えてきたな。」
「ええ。ジュバあなたにも感謝してるわよ。ちなみにお父様たちは、どこに?」
「ああ。それなら、あなたが用意した大陸の隅にある檻に送ってあります。当分出てこられないかとうまくいけばそのままいきたえることにもなりましょう。」
「フフフ。あなたを雇って正解ね。」
「もったいないお言葉で。」
「はあー。よく眠ったー。」
俺は、目を覚ますと、光景を疑った。なぜか見覚えのない鉄格子の中にいてなぜか風景が砂漠で。もう昼間だった。
「ああ、やっと起きたか。」
なぜか鉄格子を挟んで親父がいた。
「なんだよ?」
ムスッとジョージは答える。
「今は和解と行こうや。それよりこの状況をなんとかしないとなー。」
「どこだよここ?」
「うーん。分からん。しかし、まあー大陸のどっかなんだろうなー。」
「のんきな。」
「はいはい。二人とも喧嘩はやめて。」
「うん?姉さんまで?」
「一応そのーおれもいますよー。」
「あ。スザク先輩。」
「ああ。ジョージの推薦でスカウトした子ね。」
「ええ。こんにちは。それよりもこの場所がどこか教えましょうか?」
「分かるんですか?」
「うん。まあちょっとある子に聞いたからね。」
「ああ。なるほど。」
ジョージはスザクが召喚獣を使ったことを察した。
「ええ。じゃあほぼ王国からこの大陸で一番遠いところに。」
「そうみたいです。」
「私も今回はしくったわー。」
「どういうこと?」
「実はねー。」
話されたのは、ハルメール家がの家の乗っ取りを考えていたという企てである。
「早めにいったらなんとかできたんじゃない?」
「昨日の夜に言おうと思ってたらこんなことになったの。」
「マジか。なんてタイミングだ。」
「まあーもう起きたものはしょうがない。それよりこの状況をどうするか。」
「とりあえず、この状況をどうするか。」
「そうだな。この鉄格子の檻をどうしようか。親父の魔法じゃどうにかならないのか・」
「おれのか。おれのはこの状況じゃ使えん。だけんとりあえずお前の魔法でなんとかしよう。」
「ええ。おれのか。姉さんは?」
「そうね。わかったわ。檻はなんとかできるわ。あとはしらないけど。」
そういうと、
「未知の剣」
そうとなえた瞬間、真っ暗な物質が出現しそれが集合して剣の形を作った。
「とりあえず切るわね。はい。」
そういって檻が全部真っ二つに切れた。
「なんかすごい魔法だね。」
「だろ。こいつの魔法はなかなかすごいんだよ。」
「やめてよ。母さんには勝てないんだから。」
「すごいんだな。母さん。」
「当たり前だろ。俺の嫁なんだから。」
「はいはい。」
「じゃあ次は?」
「帰ろうか。それより移動できる?」
「たぶん歩くぐらいなら移動はできるな。だがな。」
「ええそうね。だいぶ普段より動きにくいわね。」
ジョージたちは何らかの魔法により移動を阻害されていた。
「おそらく敵の魔法だな。」
「でもこんなことができる魔法なんてあるのか?」
「この動きにくさはどういう原理かはわからないがこの現象を起こせる魔法は知っているぞ。」
「なに親父ほんとうか。」
「空間転移系だろ?」
「あらそうなの?魔法の中でもかなり難易度が高い奴じゃない?」
「ああ、そうなのか。マジか。」
「どうかしたの?」
「いやそれなら俺の魔法でなんとかできるかなって思って。」
「え?マジなの?」
「うん。」
「頼むぞ。ジョージ。」
「じゃあちょっとふたりとも手を握って。」
「「わかった。」」
「ジョージ手を握るふりしてパンツめくらないでよ。」
「興味ないよ。」
パシ!
「あのー重大なことなことなんだけど。」
「なんだ?」
「場所ってここどこか分かる?」
「ああ。そうね。わからないわね。」
そういって三人ですこし悩んでいた。風景はどこまでも続く平野であり場所は分かりそうもなかった。
ぐるるる。急に腹が鳴る音がする。
「姉さん、なに音鳴らしてるんだよ。」
「そうだぞ。」
「うるさいわね。こんな事態想定してるわけないでしょ。」
「なにかないの?」
「そうだなー。」
しばらく言い争ったが解決するはずもなかった。
「とりあえず、移動しよ?」
「そうね。」
そういって三人は平原を移動することにした。
「うん?」
「どうしたのよ?ジュバ?」
「いやーまさかとは思いますけど、もう帰ってきてません?」
「え?だれが?」
「いえね。あなたのご家族が?」
「え?もうあんなところから帰ってくるの?」
「うーん。いやそういうわけではないんですがなんか違和感というか。」
このジュバという魔術師はただ魔法で人を移動させるだけでなく移動させたものの動向や妨害、魔法による拘束までも一連の術式のなかに組み込むことができこれまで相対した敵はすべて強制的に移動させたあと魔法により確実に殺してきていた。またこれを防ぐ敵には動向を把握しつつモンスターやさらなる危険な場所へ送ることで殺してきた。しかし、なぜか今彼はジョージたちの動向までもつかめずにいた。
彼はそれを大して気にしていなかったがこれがジョージたちにとっては幸いした。そして、それをなしたのは偶然かもしれなかったがミリアの魔法による結果だった。
しかし、依然飢餓状態に変わりはない。どうしようかとあるきながら考えていた。すると、岩山が立ち並ぶエリアについた。そこは断崖絶壁で普通の生き物であれば生活することは不可能な環境であった。そして、ジョージたちもどうしようもないと諦めていた。すると、ミリアが何かを見つけた。
「ちょっとジョージ?」
「なんだよ?」
「何かいるわよ?」
「え?」
「うわ。ヤギだ。」
「え?!」
「「肉!」」
発想は一緒だった。
「ふー。今日はここでキャンプか。とんでもない一日だったな。」
「そうね。ちょっとジョージ薪をくべて。」
「はいはい。でさとりあえず明日はどうするの?」
「そうだなー。何か場所の情報があればなー。」
「じゃあ明日はそれを集めに行こうか。」
「だね。」
ジョージたちは苦労して獲ったヤギを主食に腹を満たせそのまま眠りについた。
真夜中になりジョージはトイレに行くために起きた。目があまり覚めない中どっかで用をたそうとするとなにかにつまづいた。
「うん?」
よく見ると、でっかい亀のこうらがあった。
「うわ。でっかー。明日の朝食になりそうだな。」
すると、
「いやちょっと待って食べないでよ。」
甲羅から声がした。
「誰だよ?」
「うん?その声はジョージ君か。」
「え?」
出てきた顔を見るとスザクだった。




