クズの模擬戰と冷や汗
次の日の朝、気持ちよく目覚めた。見事に宿題はサボった。まー怒られるだけで終わるならいいや。
「おはよう。ジョージ君。」
「うん?おはよう。シュミット。」
「昨日アルドとなんかあった?」
「うん。まーちょっとねー。なんで?」
「イヤー帰り道君の模擬戰の話になってさー。聞いたとたんアルドが走っていったからさ。それに今朝はなんか学院を休むって連絡があったんだよね。」
「へー。イヤーなにもなかったよ。」
「ふーん。そうか。それならよかったよ。それにしてもライザ先生と模擬戰だなんてすごいね。」
「いやあれはくそ学園長の仕業だよ。」
「そうなんだ。相当強い仕打ちを受けたんだね。でもさー普通はいきなり10英との模擬戰を申し込んだりはしないと思わない?」
「さー案外テストで最下位になるとこうなるという見せしめでやるんじゃない?」
「まーそういう見方もあるよね。でもさ僕としてはきみに何かあると思ったり思わなかったり。」
「、、、何が言いたい?」
「イヤー。じゃあまた後でね。模擬戰頑張ってねー。」
そう言ってシュミットは、学院のほうに向かっていった。
あいつは、ちょっと要注意かもね。鋭すぎる。下手に隙を見せるのはまずい。まー模擬戰だるいけど草むしりよりはましだから頑張ろう。
武道館にはたくさんの生徒がいた。なんか広まったみたい。うん、ドン引き。
[それではこれより模擬戰を行う。審判は学園長である私が務める。]
[よー君がジョージ君かー?今日はちょっと私に付き合ってもらうよー。]
ライザは親しげに話しかける。
[何でこんなことになったのかよくわかりませんがよろしくお願いします。]
まー適当に負けよう。
[では、始める前にルール説明を行う。どちらかかが参ったというか戦闘不能になるまで試合を続ける。以上だ。何か質問は?]
[特にありません。]
[それでは、双方構え。]
相対してわかるが殺気ぱねーな。一般人なら簡単に気絶するレベルだわ。でもこんなに殺気をただ漏れにするって試してんのか?
[ほう、、、。]
ライザがニヤリと笑う。おれも何となく構える。
[始め‼️]
審判が言った瞬間ライザが拳に風を纏い体にも纏わせて突っ込んでくる。
[はえ、、、。うん。ちょっとヤバイな。]
[反射壁]
[風拳]
拳と出現した壁が衝突した瞬間、衝撃波がまわりに散る。この瞬間、ライザは笑っていた。
[ち‼️]
力を使うことになってしまった。もともとちょっと半死をするくらいで済ませるつもりだった。この女は、ギリギリ死なない程度でなおかつ力を使わせるレベルの力を使っているな。
[くそが。]
[ハハハハ。言葉遣いが変わったな。いやそっちが本性か。]
[俺に力を使わせた代償は払ってもらうぞ‼️]
[ハハハハ。これはいいな。久しぶり本気が出せそうだ。おらあああああああ。]
オレはライザの拳のベクトルを剣で反らしつつ回し蹴りを食らわせた。しかし、ライザは、これを避けて大きく距離をとった。
[やるな!少年]
[このくそアマが。これ以上は長引かせたくねーから次で決着にしてやる。]
[ほう。面白いことを言うな。見せてもらおうか少年。]
[時間加速]
その瞬間ジョージは一瞬のうちにライザを殴る体勢に移行していた。とライザの目がギョロッと動く。
[なに?!]
冷や汗だわ。まじか。早めに終わらせよっと。オレはライザに渾身の拳を叩き込む。
[コノヤロー。]
[時間回復]
その瞬間ライザが吹っ飛び壁に激突して戦闘不能になった。試合は、俺の勝ちだった。
[なんだなんだ?何が起きた?]
[わからねえ。]
[気がついたらライザ先生が吹っ飛んだぞ。]
[あいつは何者なんだ?]
[10英の一人を簡単に、、、]
[これは頭が混乱するぞ。]
[ライザが。こいつはちょっとヤバイな。]
学園長は予想以上の力に冷や汗をかいた。
このことは、10英の体制に関わることから箝口令がひかれた。だが人の口は塞ぐことはできず噂として少しずつ広まることとなった。