クズと学園長
[さて君が呼ばれた理由は分かるか?]
[はい、、、]
テストは次の日には公表されオレは見事に成績でも最下位だった。あと一点で最下位だけは脱出できたのに。
[さて聞きたいことはいろいろとあるんだがその前にひとつ聞いてもいいかな?]
[何をですか?]
[君の属性についてだ]
[はー。俺の属性は無いですよ。なので入試結果は最下位でした。]
[そうか。きみが無属性だったのか。]
[、、、。]
もしかしてこの人は俺の持つ魔法の力について何か知ってるのか? いやしゃべったことはないはず。
[魔法についていろいろと詮索するのはマナー違反だから止しておく。だがテスト結果がひどかったのは事実だ。]
[はい。]
[なので罰としてマイカと模擬戰をしてもらう。]
[ぐ!?それってどういうことですか?]
[罰だと言わなかったか?それに勝っても負けても成績については影響はない。今回はもともと注意のつもりだったからな。]
[だったら!]
[もし罰を受けないというなら草むしりを1週間一日中やってもらうが?]
[グハ!?分かりました。受けます。]
[よし決まりじゃな。日時だが明日の午前10時に武道館で行う。]
[分かりました。]
[はあー。なんかめんどくさいなー。]
オレはその足で教室に戻った。
[あージョージくーん。どうだった?]
[うん?あーリンネか。どうもこうもないよ。マイカ先生と模擬戰をすることになったんだ。]
[え?ホントに?マイカ先生と?それってやばくない?]
[え?何が?]
[はー。きみってホントになにも知らないのね。]
[はー。]
[マイカ先生は天剣のマイカって呼ばれていて世界に10人しかいない魔術師のひとりなんだよ。]
[へー。それがどうしたの?]
[いや?!その10人は一人ででも国と戦争をして勝利することができると言われているんだよ。]
[え!?]
[だから怪我だけはしないほうがいいよ。私からはこれだけ。]
模擬戰のことはすぐに学校中に広まった。その日は授業が始まりそれ以降はこなしていった。
帰り道オレは前世や前々世のことについて考えていた。俺の前世は、宿敵との争いと最愛の人を守れなかったことへの後悔の日々だったな。宿敵とは今でいう魔族の王ディアボロのことである。やつは、俺の魔法を使っても仲間たちと挑んでもどうしても倒すことが叶わなかった。前々世は、神々の大戦に巻き込まれたっけ。その大戦でオレは故郷を焼かれた。そこでオレは師匠に拾われた。師匠には、剣術と俺の魔法の使い方を教わったな。そこからは師匠と一緒に様々な困っている人々を救うために争いに身を投じる日々だったな。
[おい‼️]
[はい?てアルド君じゃん。]
[明日ライザ先生と模擬戰らしいな]
[あー罰でね。成績が最下位だったんでね。]
[ふん‼️別に心配とかじゃねーよ。ただおまえが勝てんのかどうか気になっただけだよ。]
[あーライザ先生って強いらしいね。]
[当たり前だろ。10英なんだからよ。そのまえに俺と勝負しろ。]
[は?]
[こっちは真面目なんだよ。オレはお前には前々から何かあるとは思ってたんだよ。]
[はー。勝負すればいいの?]
[あー。お前に俺が勝って俺の凄さを確認させてやる。]
アルド君は属性はなんだろうか。やはり勝負を仕掛けてくるということは相当強いか相当なバカだ。どっちにしても本物の戦争よりは甘いな。一瞬で終わらせよ。
[じゃあ広いところに行こうか。]
[いや。ここでいい。]
[はい?]
[うるせー。ここでいいっつてんだよ]
[じゃあ今からいくぞ‼️]
[はー。]
[呪鎖‼️]
[時間加速]
そこには禍々しい鎖を手に放つアルドが止まったまま俺は間を詰めた。
[あんまり使いたくなかったんだけどねー。これはちょっと当たるとやばそうだからね。]
そう言いながらアルドの後頭部に手刀を放って気絶させた。
[時間回復]
アルドは、そのまま前のめりに倒れた。