本部
ジョージは、一人で世界連合の本部に来ていた。ここは、幻術がかけられていて半径50メートルまで近付かないとわからないようになっていた。
ライザから言われていたスカウトの件で話があるからこの座標に来いということで来てみたらこんな建物がたっていた。また、共和国での一件は、報告され組織の管轄となった。
中に入ると、カウンターで手続きを済ませ部屋に案内されたのでそこで待つことにした。部屋には、フクロウの置物がおいてあった。かわいかったのでしばらく見ていると、目が動いてる気がした。そんな空間で待つこと、30分扉が開いて何人か入ってきた。
「いやー遅くなってごめんね。」
「全然大丈夫ですよ。」
「へーこの子が四人目なんですか。」
「おれより弱そうだな。」
「あんたよりは、頭がよさそうよ。」
「うんだとこら。」
「そういうところだよ。」
隊長らしき人を先頭に入ってきたのは、柄が悪そうな人とひどく痩せた外見の女の子、存在感のない女の子の三人だった。
「いやー驚かせてごめんね。これでも世界連合の部隊なんだけどね。ちょっと癖が強い子たちばかりなんだよね。」
「はあー。自分は全然いいんですがこの人たちは?」
「わたしは、シルキーだよ。よろしくね後輩君。」
「わたしは、ツクヨミ。」
「俺は名乗らねーぞ。まだ認めてねーからね。」
「ごめんね。久しぶりの加入で少しかっこつけてるんだよね。」
「うるせーよ。」
「僕は、ジョージです。」
「うん。やっぱりいい子だね。」
「うん。これで少しは任務も楽になりそう。」
「ヨミちゃんもそんなこと言わない。」
「まーこんなやつらだが戦力としちゃ一国に匹敵するともいわれてるやつらだ。」
「なるほど。質問があるんですがいいですか?」
「なんだ?答えられる範囲でなら答えるぞ。」
「なんでおれはこの部隊に呼ばれたんですか?」
「そこからか。」
ジョージはずっと思っていた疑問をぶつけた。隊長は、すこしめんどくさそうにしながらも話してくれた。それによると、なんでもこの部隊は、魔人や大きな戦いが起こった際に抑止力や討伐として向かう専門の戦闘部隊であるということ。そして、入る条件として、いくつかのじょうけんがあるらしい。一つ目は、魔人の複数討伐。二つ目は、無属性の魔力もち。この二つである。
「おれがこんな魔法の使い手だとよく分かりましたね。」
「ああ、それは君の仲間だと名乗る人からの推薦だからね。」
「え?」
「帝国の情報屋といったら分かるかな?」
「・・・あいつか。」
「君は、あの方に気に入られてるようだからね。」
「結構偉いんですか?」
「まあね。まーその説明はまた今度ね。」
「じゃあ改めてようこそ部隊へ。今後は、彼らと任務をこなすことになるからよろしくね。」
「はい。」
そういう感じで、初の挨拶は無事に終了するのだった。挨拶を、済ませると早速任務が言い渡された。内容は、戦争の妨害と共和国にいると思われる魔人の抹殺であった。
本部を出ると、転移をして、王国に戻った。時刻は、夜だったので、部屋に戻って、そのままベッドで横になった。と、通信が入った。
「すいやせーん。旦那。」
「うん?ああ、お前かなんか分かったのか?」
「はい。なんでも、共和国と帝国で戦争中とのことで。どうもご主人の部隊は、それに駆り出させるようですよ。」
「ええー。わかった。それだけか?」
「はい。今のところ。」
「引き続きよろしく。」
通信を終えて、ジョージは、眠りについた。
アルドの部屋
寮にあるアルドの部屋になぜかリンネがいた。
「ねー。どう思う?」
「そうだな。正直にいうとジョージは結構冷たいんだな。」
「そうなのよー。話にならんってどういうことよ?」
「まーでもその子は魔人になってるんでしょ?」
「そうよ。あ。」
そこでリンネは、アルドが友をなくしていることに気づく。
「アルドは、どうなの?あのひのことはどう思ってるの?」
「正直にいうと立ち直るのに時間はかかったよ。でもね。今があるのはジョージのお陰なんだよ。友達をなくしたことに思わない訳じゃないけどそれ以上のものをくれたからな。感謝してるよ。」
「ふーん。そっかー。」
「それにやっぱり友達が人間を食べてるところを想像してみたら結構嫌なんだよね。」
「それはねー。思わなくはないわよ。」
「それに、あいつにとってもそれは苦痛じゃないかなって思うんだよ。」
「あ。確かに。」
人間を、同族を食べるのは魔人になったとはいえ精神的なところで人間的なところが残っている彼らからすれば相当な苦しみになっていることは容易に想像するとできる。
「やっとジョージのいってることがわかったわ。」
「そうか。それはよかった。」
「だから、明日からはあいつについて行くわ。」
「え?リンネもジョージと魔人を?」
「そうよ。あいつだけ世界を救おうなんて生意気よ。私もそれをするの。」
「そっか。お休み。」
「ちょっとなにいってるの?あんたもよ。」
「ええー。やだ。寝たい。」
「こら。起きなさい。」
そんなこんなで立ち直ったリンネであった。




