意外な人物
「ねー。」
「なんだ?」
「今日は、もう帰れないのよ。」
「うん?」
「それで、あんたの部屋に泊めてほしいんだけどいい?」
「え?」
「何か泊まったら不味いことでもあるの?」
「いや、何もないよ。」
「じゃあ、決定ね。」
「ああ。」
ヤバい。急な展開についていけねー。やっぱりそういうプレーにもって行くのは男としてどうなん?憧れはあるけど、うーーーん。
「それにしても、どう思う?」
「そうだね。まずは、風呂にはいって体を洗って香り付けかな。」
「なんのこと?」
「は!いや、何でもないよ。」
「あんたそんなこと考えてたの?」
「いや、そんなことは。」
「まーいいわ。それより、今回のことは、やっぱり魔人が関係してるの?」
「そうだろうね。でも、まだわからない。どこにいったかも。」
今回の、女の子の失踪。時期的には、組織の大規模な誘拐の少し前だ。もしかすると、まだ騒動は、終わってないかもな。
そんなことを考えていると、寮に到着した。
「隠れといて。」
「分かったわ。」
そんなことをいって、寮の部屋に向かう。そして、ドアを開けると、
「こんにちは。ジョージ。」
「、、、。誰?」
そこには、長髪の美人がいた。でも、よく見ると母さんと父さんに似ている。
「あら。失礼ね。もう姉弟の顔を忘れたの?」
「ああ。姉さんか。ずいぶん会ってなかったからな。」
「あなた、変わったわね。」
「そうか?」
「ええ。入学する前までは弱くて一家の恥さらしだったのにどういう風の吹き回しよ。って思ってたわ。」
「そりゃまた、ずいぶんだな。なんだ喧嘩でも売りに来たのか?」
「いえそんなことはないわよ。それにあんたには、もう勝てないと思うし。」
「ふーん。じゃあなんのようだよ?」
「実は、ちょっとあんたたちの中からスカウトしようと思ってね。」
「友達をか?」
「そう。誰かいい人はいないかなと思って。」
「そういうことか。だったらスザク先輩とかいいんじゃないか?」
「スザク?ふーん。分かったわ。」
「なんだよ?」
「いや、あんた窓の向こうに泥棒がいるけど?」
「え?」
見ると、リンネが張り付いていた。
「もう何分待たせるのよ?」
「ごめんて。」
「いいわよ。」
「へえー彼女?」
「そんなんじゃねーよ。」
「でも、」
「ジョージその人は?」
「うん?あーと姉ちゃん。」
「へえーお姉さんですか。」
「ええ。そういうあなたは?」
「私は、ええと同級生のリンネです。」
「ふーん。まーあなたよりは、私の方がジョージのことは知ってるからよろしく。」
「へえー。でも、家族のなかでジョージさんって冷遇されてるって聞きましたけどあなたもそうなんじゃないんですか?」
「あらあら。ジョージのことを知らないからそんな言葉が出るのよ。おほほほほ。」
「姉さんは、どうするんだよ?」
「そうね。今日は、泊まっていくつもりよ。」
「え?どこに?」
「ここに。」
「マジか。」
「なんかまずかった?
「いや。」
「あー、リンネちゃんもとまるから?」
「そう。」
「じゃあ、よろしくお願いします。お姉さん。」
「よろしくね。リンネちゃん。」
この後、二人は、一緒に風呂にはいって、趣味が同じということで仲良くなるのだった。
「いいぞ。ポチ出て来て。」
「そうなのか?ご主人?」
「説明してくれ。なんでしゃべってんだよ?」
そう。魔人の騒動で、ジョージが忙しくしてる間にポチは、人化していた。
「それはだな。私は、麒麟という種類の動物だからじゃ。」
「麒麟?」
「うむ。簡単に言うと、偉いんじゃ。」
「へー。」
「あんまり興味無さそうじゃな?」
「いや、なんか眠くなってきて。」
「むーっ。もういいわい。ねろねろ。ワシは、お主と出会ったところにいくから。」
「師匠のとこに?」
「ああ。あそこの手作りのお菓子は最高じゃ。なんかあったら呼んでくれ。じゃあな。」
そう言って、ポチは、出ていった。
「自由だな。あいつは、ペットじゃなかったの?」
残念すぎる独り言が部屋に響く。
「はー。いい湯だったわー。」
「ええ。もう久しぶりに楽しかったです。」
「また、話そうな。」
二人とも、きれいだな。水も滴るいい女。なんつって。
「じゃあ、寝るか。」
「あんた、風呂は?」
「もうはいった。て言うか、姉さんらが長すぎるんだよ。」
「ちょっと盛り上がっちゃって。」
「そりゃ良かった。で、二人は、そっちのベッドで寝てね。」
「何いってるの?ジョージは真ん中よ。」
「え?」
「そうよ。お姉さんと話し合った妥協点よ。」
「なんの?」
「まーいいじゃない。男の子としてはうれしいんじゃないの?」
「まーなー。」
「は!」
こうして、夜も更けていくなか三人は、眠りに着くのだった。




