参戦
「ふふふ。久しぶりね。500年前の恨みを晴らしてやる。」
「うわー。ありゃ不味いね。なんかわけわかんないこと言ってるし。」
「うん。」
オリビアは、その様子を見ていて、自分にもできそうな気がしていた。なぜか、治療院で治癒を受けてから魔力の練りがより効率よくできるようになっており錬成できそうな気がしていた。あるいは、魔人の象徴武器を見て生存本能ともいうべき場所がそれを可能にしようとしているのかも知れなかった。
「ちょっと離れてて。」
「会長?」
「はー。」
ドクンドクンと魔力が集まっているのがよく分かる。武器のかたちは、個性をとることが多い。中でもオリビアは、光属性を使うためより顕著に個性が出る。
「いけるよね。行きましょうか。は!」
「おっと。これだけは気をつけなきゃね。」
魔人は、防ごうとせずそのままよけた。そこに
「金剛の爪」
「ブラスト」
スザクが、飛び込むが爆発系の魔法で距離を離される。虎の毛皮で爆発を防ぐことには成功したがこのままでは、決着が着かずじり貧である。
「リンドバーグ君。何か作戦はあるか?」
「悔しいですがもう手がありません。」
「そうか。どうするか。それとも魔人を逃がすか?」
「それだけは。」
「スザクは、なにかないの?」
「そうですね。せめて、もうひと戦力あれば。」
そこに、だれかが飛んでくる。
「こんにちは。みなさんがこの魔人を引き付けているのですね。もう安心してください。」
「「え?」」
全員が振り向く。
「どなたですか?」
「あ、マリンといいます。」
名乗ったのは、第一席の魔術師だった。
帝国
「それにしても、おまえたちはどうして魔人に挑んだんだ?」
「ああ。恥ずかしいんですが私たち、Sクラスの冒険者ではあるんですが実績がなかったんですよ。」
帝国の冒険者制度は、実力と仕事の内容でランクが決まる。そういう意味では、この年齢で冒険者の最高ランクであるSランクというのは実力は申し分なかった。
「なので、魔人討伐っていう肩書きが欲しかったんですよね。」
「なるほどな。要するに焦っていたということか。」
「いやー痛い話なんですがそうなんですよね。」
「リーダーは、悪くない。魔人を倒そうって言ったのは私たち。だから、私は、無茶ばかり言う私たちを引っ張ってくれるリーダーが頼もしい。」
「ははは。信頼されているようだな。」
「ええ。ありがたい話です。」
「ただ下着の趣味はよくないし意外と男を見る目はない。」
「な!今いいでしょ。今日の下着は、、、」
「ストップだ。その先を言うならおれと二人っきりになってからにしろ。」
「え。とりあえずあとで役人の人にセクハラで訴えときますね。」
「それは、勘弁だ。なははは。」
「よし。この洞窟なら大丈夫だろうな。」
「んんんんん。」
「今、ガムテープを取ってやる。」
「ぎゃああああああ。助けてーーー。」
「安心しろ。こんななりだが得意料理は、おでんだからちゃんと結婚できるぞ。」
「全然安心できないわよ。ていうか結婚なんてするわけないでしょ。気持ち悪い。」
「な!じゃあ大根の煮つけ。」
「そういう問題じゃないわよ。私は、いやよ。こんな不細工。」
「な!ふふふ。おまえには一度精神支配を受けてもらわないとだめらしいな。」
「ええええええ。助けてーー。」
「うん?なんか声がするな。」
アルドがその声に反応した。
「大丈夫ですか?」
「ふふふ。精神支配を。え?」
「あ。そこの人助けて。」
「よっしゃ。呪」
「うん?なんだこれ。ぐわああ。」
「今のうちにお嬢さんは、こっちへ。」
「ありがとうございます。」
なんだかんだでアルドは、魔人から人質の奪還に成功した。魔人は、アルドの精神汚染に苦しんでいた。アルドの魔法は、闇魔法の中でも干渉力に秀でた呪属性であったことが魔人に効いた理由であった。そうでなければ、闇魔法に耐性をもつ魔人に効果は、なかったであろう。
「お嬢さん、名前は?」
「チェリーといいます。」
「そうか。じゃあとりあえずつかまってて。」
「はい。」
アルドは、チェリーと一緒に森を飛翔した。そして、そのまま森を王国の方向に向けて飛んでいく。アルドは、魔人の様子を伺うが未だに出てくる様子がない。これならと、アルドは、期待しつつ飛んでいく。チェリーは、アルドのそばでひたすら魔人が来ないことを祈っていた。
そのまま、しばらく飛んでいくと森の木々も少しずつ町の物と同じ種類の植物が見え出す。と急に、飛ぶ速度が遅くなった。
「あれ?」
「どうしたんですか?」
「いや。わからない。なんで?」
とりあえず、アルドは、降りることにした。




