鈍感な男
「いやー、学校休めてラッキーだな。」
ジョージは、夕方になり寮の自室でポチを枕に休んでいた。最近の趣味は、漫画を読むことで家の小遣いから買いたくさん読んでいた。
「へー。この展開だとこの後の主人公はこうなりそうだな。」
「ワウ。」
「だろ。ポチもそう思うか。」
ジョージは人気シリーズとマニアックなシリーズの両輪で呼んでおり、今は人気シリーズを読んでいた。今は、ちょうど15冊目であと85冊あった。
30冊目を読んだ辺りで、
「ちょっと出るか?」
「ワウ。」
そう言って、ジョージは、夕方の王都に繰り出した。
「うーん。なんか引っ掛かるんだよなー。」
ジョージは、ここ最近の出来事に思考した。きっかけは、修行から帰ってきてからの霧だった。そのあとの、実家で聞かされた今直面している問題が2つあること。
「何が足りない?」
今の時期は、武闘祭に向けた時期。うーん。帝国カー。まだわからないなー。敵の狙いが見えてこないなー。
とそこに、
「ねー。お兄ちゃん。」
「うん?」
よく見ると小さな女の子だった。泣いていた。
「なんで泣いてるんだ?」
「お母さんが病気で苦しんでるの。」
「お母さんが?」
「お兄ちゃん、助けてくれない?」
「いいよ。どこが家なの?」
「うんとね。こっち。」
そう言って、女の子は、ジョージの手を引っ張ってある家にたどり着いた。そこは、ストリートに面した普通の家だった。ドアを開けて、入ると、奥の部屋で、ベッドで寝る女性がいた。
「あら.どこにいってたの?」
「うんとね。助けてくれる人を連れてきたんだよ。」
「え?」
「こんにちは。」
「すみません。娘が変なことを言ったみたいで。」
「いえ。お気になさらず。どこか悪いんですか?」
「実は、ずっと悩まされていたんですが半年前の事故で足を失い、一年前におなかの調子も悪くなっていて。」
と寝たきりの状態の体を起こしてため息ながらにそう言うのだった。
「医者には?」
「お金もなくてですね。」
「、、、。そうなんですか。では、ちょっと寝てください。」
「はい?はあ。」
そういうと、女性を寝かせたジョージは、
「時間遡及」
青いオーラが女性を包む。どんどん濃くなっていく。ジョージは、頭のなかで女性の怪我をする前の状態を探していた。そして、前の状態を確認したジョージは、今の状態に上書きをした。
女性は、足がもとに戻り顔色もすっかりよくなっていた。
「これで終わりです。では、帰ります。」
「え。ええええ!いや。」
女性が何か言おうとしていたが、お構い無しに帰っていった。
「ふわー。ねむいわー。」
ジョージは、夜の王都を歩いていた。
「あんちゃん。久しぶりじゃねーか。」
「うん?」
よくみると、だいぶ前にバイトをした商人が立っていた。
「あ。お久しぶりです。」
「なんだ。こんな夜に。夜遊びか?」
「いやーははは。暇でして。ちょっとぶらぶら。」
「なんだ。時間あるのか?」
「ええ。」
「だったらちょっとまたバイトしねーか?」
「あーやります。ぜひ。」
「この荷物を帝国まで届けてーのよ。」
「なるほど。用心棒ですね。」
「そんなところよ。」
「いつからですか?」
「いまからだ。」
「となると給料を少しあげていただけますか?」
「ハハハ。商売上手だな。いいぜ。」
「岩石弾」
「光乱射」
オリビアとリンドバーグは、男に対して魔法を放つ。
「おほほほ。これはすごい規模だ。」
といいつつ、男は、空を埋め尽くす魔法をすべて見切りよけていく。そして、合間を見てはナイフを飛ばしてくる。
「ち。」
オリビアは、すべての攻撃を反応しながらよけていた。一方で、リンドバーグは、というと。
「いてー。」
「ちょっと大丈夫ですの?」
アリシアは、アハメドの傷をいやしていた。
「あの男は、一体?」
「さー。」
会長とリンドバーグ、この学校のトップクラスの二人が相手取っているが全然引けをとらないどころかまだまだ余裕そうな男に生徒たちは、恐怖しながら戦いを見ていた。
「なに?」
スザクが職員室についたころ、ライザは目を見張る報告にすぐに職員室を飛んで出ていった。
「だれが相手をしている?」
「自分が見たときは、リンドバーグ君と会長が。」
「くそ。」
魔法を両足にまとわせてライザは飛び出していった。
「私の学院の生徒に手を出してただですむと思わないことね。」
「ハハハ。悔しいか?生徒会長?」
「こいつは!」
「ハハハ。そっちの坊主は、そうでもなさそうだな。」
「そう見えるならお前の目は節穴だな。」
「なに?まーいい、お前たちを殺して仕事を完遂するのみだ。」
ここまで、自分の魔法が通じないのは初めてであった。
(くそ。こいつは、おそらく殺しを専門とする魔術師。父上からも聞いたことがある。)
横を見れば、親友のアハメドは負傷。感情的に戦いを始めたはいいが防戦一方。もっとなにか打ち倒せる何かが。そのとき、リンドバーグの体の魔力は、著しく戦闘に使われていくことにより、練られていた。オリビアも、同じである。しかし、成長はしていてもまだ発現するには至っていない。
男は、二人の広範囲の魔術を受けて、身体技術のみでそれを交わしいなし確実に二人の体力をそいでいた。「いやー。もうちょっと楽しませてくれると思ったんですけどねー。どうやらそろそろ終わりみたいですね。」
「まだだ。ハーハー。」
「体力が追い付いてないみたいだね。若造が。半端な体力では戦闘では敵に後れを取ると習わなかったのかな。お坊ちゃん。」
「くっ。」
「まだまだよ。」
そういうと、オリビアは、魔力を極限まで高め始めた。
「ちょっとだけ時間を稼いでくださる?」
「はい。わかりました。」
「これはちょっとは楽しめそうだ。」
男はセリフと共にナイフをこちらに飛ばす。
「深緑の大樹。」
リンドバーグはここぞとばかりに上級魔術である戦争でもつかった魔法を放つ。50メートルに達する木をそのまま男に向けて放った。
「うわお。ハハハ。
「ぐは。」
男は、勢いそのままに飛んでいった。そして、
「流星」
リンドバーグが、壁にぶつかった男にそのまま大質量の岩を大量にぶつけた。周りには、には、煙が立ち込めた。
「ふわー。」
ジョージは、馬車に揺られて眠くなっていた。
「おい。あんちゃん、もう眠いのか?」
「もう、夜ですよ。」
「ハハハ。確かにな。」
「これは、なんの取引なんですか?」
「うん?」
荷台を見ると、黒い物体が荷台に並べられていた。
「俺にもよくわからんのだが、依頼人から早急にって頼まれたんだよ。依頼料が高くてよ。」
「うわー。なんか怪しいですね。」
「そのための用心棒だ。」
「あーなるほど。」
「よろしくな。ワハハハハハ。」
夜も更けていくのであった。




