決行
「ふぁーあ。今、何時ですか?」
「今は、わからんがまだ、明日にはなってないくらいじゃないか?」
「そうっすか。」
そういいつつ、男たちは、張り込みをしている。
「今日は、いい天気っすね。」
「月がきれいだな。」
夜だからか、なんだか月が余計にきれいに感じる。もう帰りたい、そう思い始めていた。
「先輩は、酒は好きなんですか?」
「ああ。好きだな。特に、焼酎は好きだな。」
「そのー、今日行かないっすか?」
「、、、。じゃあ、そうだなー。なんで、こんなとこにいるかわからんがとりあえず飲みにいくか。」
そう言うと、二人は、意識をなくしたようにそのまま張り込みの現場から飲み屋へと向かった。
辺りは、霧が立ち込めていた。それに合わせて、幾人かの黒装束の男たちがそのまま立ち去った。
「おーい。」
ジョージは、ポチをつれて師匠の家に帰ってきていた。
「あら。ソウマさん。この獣は?」
「あーこいつが畑を荒らしていた本人で、オレのペットになってので安心してください。」
「ガウ。」
ジョージは、そのまま頭を撫でてやる。ポチは、嬉しそうにしっぽを振っていた。
「そうなんですか。なら安心ですね。」
アマミさんは、ほっとしていた。
時間は、夜になろうかというところだった。空間から、師匠のミズハとアルドが出てきた。
「調子は、どうだ?」
「うん?まーまーかな。」
アルドは、そう答えたが、歴戦の戦士の目をしていた。
「アルドの目が。」
「すごいな。」
「ソウマ。どうだ。一つ、こいつに実戦を教えてやっては。」
「え?もうそのレベルまで?師匠。」
「ああ。こいつなら、もう大丈夫だ。」
すると、ジョージは、とても感心したような顔をしていた。
「じゃあ。覚悟は、いいか?アルド。」
「十分だ。」
「まー無理だったらすぐにいうんだぞ。」
「?わかった。」
「じゃあ、リンネも捕まって。」
「ポチ行ってくる。」
「ガウ。」
「師匠、では。」
「気を付けて」
「転移」
ついた場所は、果てしなく続く夜空と大陸が途切れ闇が広がる場所であった。見ると、闇の広がる場所では、魔物や大型の魔獣などが影で動いてるのが分かった。
「何かいるよ。」
「あれは、ハイオークだな。」
「上位の魔物じゃない?」
「そうなのか。ここじゃ、下から数えたほうが早いぞ。」
「え?」
「ここどこなの?」
「ここは、大陸の最果てだ。」
「え?」
「絵本に出てくるところじゃない。」
「そうだよ。めちゃくちゃ危険な場所の感じがするんだけど帰らない?」
「アルドは、強くなりたいんじゃないのか?」
「なりたいけど死にたくないもん。」
「そうね。私も。」
「わかった。じゃあ、おれの魔法で守るから、少しずつ魔物を刈ろう。」
「大丈夫?」
「保証する。」
そういって、闇に足をアルドが入れた瞬間、植物のつるが襲ってきた。
「とりゃ。」
アルドは、宙返りでもするようによけた。次から次につるが襲ってくる。アルドは、全てを舞うようによけていた。しかし、反撃にはなかなか移れなかった。視界が悪いのが一つあるのと、攻撃が早すぎた。
「ちょっとジョージ、アルドが危ないわよ。」
「そうだな。少しずつのはずだがこんなに強かったかな。アルド、こっちに来て。」
「分かった。」
「完全立方体」
空間の中に、三人は逃げ込んだ。
「とりあえず今日は、あの植物を10ほど切って帰ろう。」
「分かった。」
そういう風に決めて、アルドは闇の森に入った。ジョージとリンネは、
「リンネ。」
「なに。ジョージ。」
「ちょっと、今度デート行かない?」
「うーん。いいわよ。」
二人で、甘い雰囲気を作っていた。
アルドは、ひたすらよけていた。植物のつるの攻撃の間合いや速さに少しずつ慣れていた。全身を使ってよけながら、どんどん前に進んでいく。
「もう、見切った。」
右からつるをよけて、次は左から足を狙ってきてるな。いい性格してるじゃん。
どんどん、よけながら前に進んで植物のところにたどり着くとそのまま植物をけり倒した。アマミとの修行によって、けりや殴る威力がとんでもなく上昇していたアルドは、1本倒すとそのまま次々と植物を倒してあっという間に10本倒した。
空間にアルドが戻ってくると、リンネが少し頬を赤くして、ジョージはよしよしとアルドに向かってうなずいていた。
「おれじゃま?」
「いやそんなことないぞ。それより、この速さで戻ってくるとは思わなかった。これなら正直、代表としてやっていけそうだな。」
「うん。自信がついた。ありがとな。ジョージ。」
「じゃあ帰りましょうか。」
「そうだな。」
三人は、アマミの家にワープして帰るのだった。




