クズの受難
「ここかFクラスか。」
オレはどうやら一番低いクラスのFクラスに配属されたらしい。中は何か騒々しかった。
「俺がなんでこの俺が成績最底辺のやつの隣なんだよ。」
俺の席の隣だった。なんかめんどくせー。
「おはようございまーす。」
「あん?おまえが最底辺か?」
「そうみたいですね。アルド君。」
「誰かに名前を聞いたみたいだな。まーとりあえずここは引いてやる。おまえの名前はなんだ?」
「オレはジョージだ。ジョージ、アルメールだ。」
「アルメール?そうか。ジョージムカつくけどよろしく。」
「どっちなんだよ。」
そろそろ入学式が始まるようである。
「よーし。じゃあ入学式はめんどくさいからどっかに逃げますか。」
そう思いつつ学院内を探索していた。すると
「きみはそこで何をしているのですか?」
振り返ると金髪碧眼の美人が立っていた。胸はすごい残念だった。
「いえただちょっと学院が広すぎて迷っしまいまして」
「なるほどね。きみは新入生かな。」
「なら入学式の会場を探していたみたいだね。私のあとについてくるといい。私も今から会場に行くつもりだったんだ。」
「いえお断りします。」
「なんで?迷ったってことは式会場を探していたんじゃないの?」
「そうなんですよ。ただその前にトイレを探していたんで」
「教室の近くにあったと思うんだけど」
「ではこれで」
「ははーん。きみはもしかして入学式をサボるつもりだったんでしょ。」
「ギクッ」
「きみってすごい分かりやすいって人から言われない?」
「ではこれで」
「はい!逮捕!」
「今から会場にいきますよー。」
半ば連行される形でオレは会場に向かうこととなった。めんどくせー。
一方、
「クロエ。今年から、うちの最後の子が世話になるな。」
「いえいえ。先輩にはいつもお世話になっていますし、なによりお子さんはみんなうちの主席じゃないですか。」
「それなんだが、うちの子は、成績がなぜか一番ビリじゃないか。」
「きっと。お子さんの力がテストにあっていないだけだと思いますよ。」
「それならいいんだがな。でだ、なぜか最近学校の周りは、魔物が出なくなっている。」
「なんと。定期的に駆除しないといけないほど多かった魔物が?」
「そうなんだ。原因はまだ判断しかねるが、十分に注意しといてくれ。」
「はい。ありがとうございます。」
「では、わたしは、入学式の会場に行っておこう。」
「はい。またあとで。」
ここ、魔法学院は、立地からして王都の南の森の近くに設置されている。そして、魔術師がたくさんいるためその魔力につられる形でたくさんの魔物がいつもいるのである。いつもは、教師が間引きを行っているのだがその魔物がいないため、怪しくなっているのである。