タピオカについて
どうでもいい話なんだけど、最近タピオカが大人気だ。
あのモチモチとした食感。飲み物(大抵ミルクティーとか)とのコンビネーションによって手っ取り早く満足感が得られるのが良いのか、インスタ映えするのが良いのかよくわからないけど、女子高生を中心にありえないブームと化している。
となれば、当然こち亀で取り上げられてもおかしくないはずだ。
冗談です。もうそんなものはないよね。でもこち亀が消失したことで困った作家って絶対いっぱいいたと思うねん。まあもう令和の時代だしインターネットなんつーものもできたからしょうがねえんだけど。というわけで俺がこんな話書いてるんだけど。
ところで、タピオカってそもそも何なんだろうか?
街中でJKに聞いたら、多分答えられないだろう。いや、特徴や食感は答えられるかもしれんけど。原材料とか。
原材料も知らねえでやれ「タピオカって意外と太るらしいよ!」とか「えーヤバい! タピるのやめとこかーなー」とか言ってるそこのあなた! ボーっと生きてるんじゃ(ry
まあそれはともかく、タピオカはキャッサバ、もしくはマニオクとか言われるイモでできている。
これは意外と衝撃かもしれない。イモだしな。例えお洒落でもイモと聞けばイモいし、太るのも当然だろう。そもそも黒いのはカラメル(砂糖)だしミルクティーだって砂糖ドバドバなんだから太るのは当たり前の事やねん。
しかもこのイモ、ただのイモではない。毒入りだ。まあイモってのはたまに毒があるものだが、この毒は特級品、シアン化合物。いわゆる青酸カリとか言われるやつで、当然とると即死である。ヤバい。
もちろんタピオカが毒塗れというわけではなく、特殊な方法で毒抜きされている。色々な方法があるのだが、すりおろして発酵させればなんとなく毒抜きできるらしい。……そんな方法で大丈夫なんだろうか? (^^;
キャッサバについての話をしよう。そもそもイモの大半はアメリカ産だ。いわゆる大航海時代において、コロンブスとかの活躍でヨーロッパからアメリカ大陸が発見された。と同時に、様々なアメリカ産の産物も発見された。
もっとも重要なのはジャガイモで、これは世界の歴史を最も変えた産物と言っても過言ではないだろう。そもそも冷涼なヨーロッパやロシアでは、小麦の生育に適しているとは言い難い。土地も痩せている。ジャガイモによって、その生産力は爆発的に増えた。特にアイルランドなんかでは神的存在として崇められているし、もちろんドイツでも重要な食糧と言える。
ジャガイモ以外でも、サツマイモもある。薩摩芋はその名の通り日本の薩摩の生産力を爆発的に向上させ、明治維新を引き起こした。他にもトウガラシやトウモロコシ、タバコなんかはどれも一冊の本が書ける重要な産物だ。アメリカの発見によって、世界は大きく変わったのである。
で、キャッサバに戻るけど。
このイモは言わば「忘れられたイモ」だったわけである。だって毒があるしな。そりゃ忘れたいよ。でも、作りにくいかと言えばそんなことはなく、むしろアホみたいに作りやすいらしい。適当に茎をぶっさしておけばどんな痩せた土地でも気合で育つらしい。ヤバい。
基本的にアメリカを中心に育てられていたわけだが、アフリカでも育てられるようになった。どこでも育つのだ(^^;。特に最強の生産を誇るようになったのがナイジェリアである。ナイジェリアはアフリカ的にはかなりの大国で、人口も日本を上回る。何か凄い産物が他にあるとも思えないし、このタピオカブームに乗って儲けてるんじゃないかと思う。
ちなみにタピオカドリンクブームの火をつけたのは台湾らしい。台湾も色々と不思議な食品を流行らせているような気がする。俺は台湾料理屋の石焼麻婆丼が好きだった。もう潰れたけどね……。
タピオカはミルクティーと一緒に飲むのが王道だけど、ミルクでも良いしカフェラテでも良い。ジュースとも合う。何でもありである。
それにしても何故ここまで流行ったのか。昔ナタデココブームというのがあったけど全然流行らなかった。まあ俺はたまにナタデココ入りのジュース飲んでるけど。流行に取り残されまくりである。
SNSパワーなんだろうか? それにしてもむしろ現代では流行は起こりづらいと言われているから、タピオカブームはむしろ稀有だといえる。同時にチーズハッドグブームというのも起こった気がするけど終わった気もするし。タピオカブームはいつまで続くのか? 見ものである。