焚き火をしている子ども・オリーブ
五人目の子ども
「焚き火をしている子ども・オリーブ」
オリーブは、分厚い服を着て、名もないどうくつに迷い込んだ子どもです。
外は、とても寒いので、どうくつの中で焚き火をしています。
どうくつの中は、自分だけの秘密基地のようで、少しだけあたたかいです。
だけど、一人だけでは退屈です。
オリーブは、画用紙を手でちぎって、お手紙を書きます。
離れた場所にいる友達にでしょうか。
並べられた文字の下には、どうくつの絵も書かれていて「ここ」と、矢印がついています。
オリーブは、まっさらな画用紙に暇潰しに絵を書き始めます。
女の子が、あたたかいベッドの上で、夢を見ているふんわりとした絵です。
オリーブは、それを幼い夢と名付けます。
焚き火の火が弱く、小さくなっていきます。
このままでは消えてしまいます。
オリーブは、先ほど書いたお手紙を、焚き火の中へ投げ入れます。
ですが、火の強さは弱いままです。
オリーブは、持っていた物をどんどんと投げ入れていきます。
思い出が燃えていきます。
あの幼い絵も投げ入れます。
もう、投げ入れるものがありません。
オリーブは、着ていた分厚い服を指でつまみます。
そして、一番身近にあったものを投げ入れました。
どうくつの中は、とてもあたたかくなりました。
誰かが、どうくつの中へ入ってきます。
眼をまんまるとさせた猟師が、オリーブを見つけてくれました。
オリーブは、雪山で行方不明になった子どもだったのです。
見つけてもらえて良かったね。
オリーブは、しあわせな子どもでした。




