伝説の剣附近 十八(立場の違い)
ざわわついていた集会場の雰囲気が少し落ち着いたように思える。
ここでようやく冒険者と元勇者達の意志の統一が生まれるのだろうか?
意識と意思の違いによって存在自体が相いれない両者だったが
この場だけで言うと、折れたのは元勇者達だ。
いろいろ不満はある。
彼ら、元勇者たちにとっては当たり前だったの感覚。
それは自らの経験を基に、考えられる不安要素を排除することで
生き残る最善の道を探すこと。
これこそが、生き残った者達が実践してきた、言ってみれば勇者の常識、と言うやつなのかもしれない。
ところがこの場にいる冒険者達には、そこまでの危機感が感じられない。
なぜなら、彼ら冒険者にとって、選ばれた以上、全力で任務を遂行する
とか、命を懸けて挑まなければ!
などという勇者時代にはありがちな絶対的な使命感存在しないからだ。
それどころか、そういった感覚は、冒険者の時代においては、前時代の悪しき風習として敬遠されている程だった。
彼ら冒険者にとっての魔物退治とは、自分に合った技量の敵と戦う。
という大前提の下に成り立っている。
間違っても技量を超えた魔物と戦って命を落とす。
なんてそんなバカな死に方はしたくない。
マジーデはそんな冒険者と言う存在を理解したのだろうか?
また、そんな彼ら、新たな時代を担う冒険者対して、自分たちの経験が少しでも役に立てれば
と
それはただ、冒険者のご機嫌を窺っているように見えるマジーデの真の姿を垣間見た瞬間だった。
ちなみにこれが、誰目線だったかは明らかにはなっていない。
そこに先行した元勇者たちと魔獣の戦いが始まった。
という報告が入ってきた。




