伝説未満 21
中だるみ第二部です。(三部かも?)
強制的に持っていこう!
頑張ったのですが、今一歩届きませんでした。
いや、まあ、届かなかったのは本人の匙加減なんですけどね。
王都の酒場はどこも大繁盛の様子だ。
無理もない、あれだけの人数を呼び込んでいるのだから
酒場を諦めて宿屋を探すことにする。
馴染みの宿屋に行くと、番頭に部屋が空いているか聞いてみる。
「今の時間なら、空いてます。
丁度、ついさっき、魔王を倒した勇者がそろってチェックアウトしたんでね」
この言葉を聞いて、すぐに宿を確保したライズは
部屋に荷物を置き、どうしても諦めきれず、再び酒場へと足を向けた。
宿にも食堂があり、酒を飲むことは出来る。
しかし、酒場のように踊り子などはいない。
いや、本来の目的は情報収集で宿の食堂よりも賑わいを見せる酒場の方が
適していると言う事。
重ねて言うが、邪な気持ちなど微塵もない。
二時間後、そんな彼がお気に入りの酒場で空席待ちをしていると
話しかけてくる者がいた。
「あんた、もう筒は手に入れたかい?」
話しかけてきた相手は、自分とあまり年が変わらないような男だった。
彼の話によると、この国では魔王討伐を記念して
記念品が作られた。
魔王討伐記念認定証
である。
自らが魔王を倒した勇者である。
評価者にその冒険譚を伝える事で記念品をもらえる、というイベントらしい。
「も、もし本当に魔王を倒した勇者がそこにいたらどうなるんだろう?」
ふと、無意識にこぼれた言葉を聞いた周囲の者たちが
声を上げて笑う。
「そんな偉業を成し遂げた勇者が、こんなバカバカしいイベントに参加する?
おニーさん、酒場で待ってる間に雰囲気で酔っちゃったんじゃないの?」
そう言われて落ち込むライズに周囲の酔っぱらいが
「おニーさん、面白いから元気出せ!
店に入ったら一杯おごってやる!」
などと言いながら、背中をバシバシと叩いてくる。
酔っている時はみんな仲間、の意識がそうさせるのだろう。
そしてその三十分後に店へと招き入れられるのだった。
思い返せば後悔しかない。
たまったストレスに最後の追い込みをかけるような酒場でに出来事に
店に入ってからのライズはハイピッチで酒が進み
思い切りはっちゃけた。
いつの間に宿に戻ったのかもわからないまま
ふと目が覚めると、怒号、悲鳴が飛び交っている。
ふらつく足で窓から外を見ると、王都は燃えていた。
明日はちょっと「びしっ」とした物語になる予定です。
ま、予定なんですけどね。




