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神はいない 3
人間が持つ愛情という感情がチョウィを追い詰める。
例えば、他の動物であればつがいとなった相手や自分の子供
もしくは、共同で生活する群れの仲間に対して抱くそれとはまた違い。
ある種、信仰のような感覚だった。
いかなる苦痛を以てしても、自分の心が折れる事は無い。
あらゆる肉体的苦痛を受け、それに耐える事が、彼女に対する
自分の心の全てだ。
この思いが、彼にあらゆる肉体的苦痛に耐えさせた。
そんな彼の様子を見ていたのは、デブだった。
だが、ただのデブではない。
ユアンの足の指の間に舌を這わせながら、両者を観察する。




