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兆候 7 (真実は常に一つ〔問に対する真実〕)
「さすがは選ばれし冒険者。
といった感じですね」
そう言ったデブの笑顔を見たチョウィは激しい嫌悪感を覚え、彼の中で何かが弾けた。
猛然と襲いかかるチョウィの攻撃に、デブはなす術もなく、崩れ落ちる。
はずだった。
だが、現実は
激しい咆哮を上げたチョウィが、身動きすらできないまま立ち尽くしている。
そんな彼に向ってデブがゆっくりと近づき
彼に優しく、口づけをする。
ただ、この時のデブの視線は、はっきりと
ジアに注がれていた。
その視線に新たな嫌悪感を抱いたジアを確認してから
デブは、チョウィからゆっくりと唇を離した。




