勧誘
組合の建物を離れて既に二日、四人と一匹は
コエウゾ山脈の奥へと進んでいた。
あの日、酔っぱらい老人レイジェンのによって語られた
この山脈に棲むという、神に成る者の存在を狩る為に。
二日前。
派手な演出と共に現れたプルタブ。
そして彼とシーオの間に割って入った老人レイジェンが言う。
「ちょっと待ちな、儂が先に話をする。
お前は後にするんだな」
冒険者としては格下の、しかも老人にそんな事を言われて
気を悪くしたプルタブが、老人を叩きだそうと一歩踏み出そうとした時
老人が軽く指を鳴らす。
「お、おい!」
突然の金縛りに狼狽し、声を上げるプルタブと
事態を把握できずに佇む取り巻き達の姿を見て落胆するレイジェンが
今度はシーオ達の方を見て
「そうだな、話をする前に・・・・・・」
そう言って再び指を軽く鳴らす。
彼女らも自由が奪われるようなら、話すだけ時間の無駄だろう。
レイジェンの指先から、目には見えない金縛りの術が彼女らを襲う。
それを察したのか?
同時にギャランがくしゃみをする。
「大丈夫?」
心配そうにギャランを見るレイリオ達を見て
どうやら金縛りは回避したようだと知ると。
「そこのお三方、あんた達に良い話があるんだよ。
ちょうど、そう、実績を上げるにももってこいだし
話だけでも聞いてみないか?」
そう言ってレイジェンが語ったのは、この世界に終わりを告げる者の存在だった。




